2010年12月28日火曜日

研究室忘年会

今日28日は研究室忘年会。直前まで、博士の二人の発表練習を4時間半頑張ってから行った。中国料理の浜木綿は歩いて20分ぐらいとややあるが、私のいつものルートなのであまり気にならない。今回は、研究室の助教1名、PD2名、学生7名、秘書のほか、私とESさん、AWさんの家族が6名(小中学生4名を含む)と、別研究室だが近いIさんとI君で、計22名の大人数だった。来年は長崎から名古屋につれてきた博士、修士が出て行くことになりそうだが、入ってくる学生もいて(たぶん)、いろいろと研究室の雰囲気も変わりそうだ。来年も楽しくやりたい。

2010年12月27日月曜日

第2回三河湾委員会

27日は博士論文・修士論文の指導と研究室訪問の相手をしてから、第2回三河湾委員会へ。11月12日にもあった物質循環健全化計画の第2回目だ。三河湾での問題点の整理は大分進んでいる。それに基づき現場調査とモデルとのすり合わせいについても議論。アサリや動物プランクトンによる捕食などの実験的手法の提案はなかなか意欲的でよい。

結婚式

今年も押し迫った26日に、佐世保の雪の中で結婚式に出席した。新婦は長崎大学で松野さんが指導し、松野さんが九州大学に移動した後、私が博士の審査をしたMNさんだ。博士をとったのがもう10年以上前だ。その後(株)西部環境調査に就職し、片上湾の赤潮調査ではすっかりお世話になった。当時私の研究室ではKYさんが初代姉御、MNさんは大姉御と呼ばれていて、いろいろな意味で存在感があったが、やはり会社でもしっかりとみんなを束ねているようだ。
お相手はヨットマンで、いつも二人+αでレース等に出ているようだ。MNさんのお父さんもお爺さんも船関係とのことで、本人曰く血は争えない。
新郎新婦合わせて80歳を超えるが、よい夫婦の誕生だ。
海洋学会の有名人岸さんが来ていたのもびっくり。
博多のドーミーインに泊まって朝から佐世保に行ったが、博士論文の添削で5:00起きだった。

2010年12月22日水曜日

ALOS利用協議会 調整・計画部会議

22日は夕方からRESTEC(リモートセンシング技術協会)のALOS(だいち)利用協議会 調整・計画部会議に出席。この委員会はALOS打ち上げにあわせて6年前から開始されたようだが、その後ALOSの成功など情勢の変化にあわせ、今後どのどのように進めていくのかを議論した。
私は今回初めて出席のため、経緯の報告でようやく状況がわかってきた。私は高解像度であるが観測頻度の低いALOSはあまり利用していないが、委員会自体をALOSに限らず、今後の衛星データの実利用に焦点を合わせ、人のつながりから将来を探るとの説明で納得した。委員会の別名を「芋づるネットの会」とするのはなかなかのアイディア(さすがこの道の重鎮の坂田先生)だ。
衛星データは、正直費用の割りにはまだまだ充分利用が行なわれていないことが問題で、今後いろいろな意味での利用を拡大するべきであることに対しては共感する。ただ公共に利用することと、商売に利用することにはいろいろな意味で違いがあるので、その違いをはっきりさせながら議論は進めなければいけないことはみんな同意できた。また、国内にかぎらず世界に売り出す必要も合意が取れた。
最後はそのまま飲み会へ。坂田先生を初め、この世界に長い人が多く、RESTECも森山さん、春山さんと、みどり(ADEOS)時代に頑張っていた人がリードを取っていることには問題はある。もちろんあちらもその問題点はわかっており、若い人にもつなげたいとの話題にはなった。

2010年12月20日月曜日

第7回日韓海色ワークショップ

18・19・20日と函館で海色リモートセンシングのワークショップを開催した。韓国とはすでに今回で7回目となる日韓海色ワークショップを開催しているが、今回はその会場を北大水産のある函館にお願いした。HyARCの国際研究集会支援としておこなった韓国とのワークショップに、あわせて開催した国内の研究集会と、さらに北大の平田さんがJSPSのお金でアジアの人を呼んでくれたため、今回は60名近くの大人数のワークショップとなった。韓国とはこれまでもわいわいと楽しくやってきているので、今回もそれにならって楽しく、かつ実りの多いワークショップとなった。
今回は韓国が世界で始めての静止海色衛星をあげて、徐々にデータが出てきたので、その情報を知るのがもっとも大きな成果となった。それなりにデータ処理は進んでいるようだが、まだまだデータ配布までにはやることは多そうだ。東南アジアとの協力も着実に進んでいて、2014年に上がる日本のGCOM-Cに向けた体制作りもうまくいっている手ごたえがあった。何といっても、北大の平田さんと平譯さんが頑張ってくれたことが、ワークショップを成功させた。名古屋からも私とPDのESさんの他、修了間際で忙しい4名を含め、学生全員が参加し、英語のポスター発表をし、また楽しんだ。
17日夜はホテルグランティアで温泉に入ってから学生と韓国人をつれて、居酒屋へ。紹介してもらった店が小さすぎたので、ネットで調べて行った函館番屋はいまひとつ。でも油ののったシマボッケはさすがにおいしい。18日夜はみんなでかにのはこだて亭、19日夜は函館ビヤホールと文句なし。19日はその後歴史のあるバー杉の子へ。斉藤さんが造ってもらっている新しいカクテル「おしょろ丸」の試飲。AからFまでためす。ウォッカベースでベーリング海の円石藻類ブルームのような青さだ。長崎丸も作ることを九大の松野さんと相談してみよう。20日昼は定番の回転寿司の函太郎と自由市場に連れて行ってもらってから東京経由で名古屋へ。


2010年12月16日木曜日

調査会社の卒業生

今日はこの春博士課程を中途退学して調査会社に就職した卒業生(?)のTM君が遊びにきた。正規職員7名、創業4年の若くて小さな会社で、社長はまだ30代で、TM君が一番若いとか。いろいろなところに調査にいって、かなり忙しそうではあるが、彼はやりがいを感じて楽しくやっているようである。会社としては若い人を雇いたいそうだがなかなか人がいないとか。この就職難で不況の時代でも人気はない(?)が元気な会社があるということに驚くとともに、安心した。チャレンジをしていく人と会社がある。それが本来の姿だろう。
研究室も修了を控えた4名もいるし、明日からはみんなで函館での国際ワークショップに参加するので、その準備でにぎやかだった。途中からはTM君が送ってくれた生酒も飲みながら、わいわいとすごした。
新たに研究室訪問の問い合わせもあったし、来年10月から二人の留学生が来ることがほぼ決まり、春に4名が卒業してもそれなりににぎやかになりそうだ。

諫早干拓上告断念

諫早干拓の開門に関する裁判で、菅総理が上告をしない方針を固めたようだ。いろいろ大変な状況の菅総理だが、これに関しては思い切った決断をした。しかし、一方で干拓を推進してきた人たちの反応以外にも様々な問題がある。
諫早湾でおこっている漁獲減少や赤潮増加、貧酸素増加など様々な変化は、諫早湾の締め切り後には確かにひどくなっているが、多くはそれ以前から徐々に起きていることで、締め切りは最後のダメ押しかもしれないが、それだけで起きているわけでないと思っている研究者も多い。その中で、開門をすることによって、本当にもとの状態に戻るという保証は全くない。また現状の堤防の内側の調整池には、有機物と泥を大量に含む濁水がある。開門をするには、これをどのようにコントロールし、有明海自体の環境をさらに悪くしないかを考える必要がある。
海洋学会でもこのあたりを議論するという話があったが、まだ出来ていないため、早急にワークショップを開催するという話になっている。
ただ、このまま何もしないで、死んでいくのを見ているよりは、何らかの形で一歩進めることはよいことかもしれない。

2010年12月10日金曜日

長崎丸

来年度の韓国排他的経済水域での長崎丸の東シナ海での航海について長崎大学経由で文科省の質問が来た。北朝鮮が韓国を砲撃したことで、東シナ海を巡る国際情勢が悪化し、韓国排他的経済水域に日本の練習船がいく必要があるかどうかを心配しているのだろう。中止する気があるか、問題があった時にどうするかということを聞かれた。戦争をしているのだから心配するのは当たり前ではあるが、聞いてどうなるのか。前回韓国船が沈没したことで、一般船は普通に入っているのに釜山入港を中止させられた某法人の研究船よりはよいが、半年以上先のことを心配しすぎのようにも思う。
長崎丸といえば、大学の運営交付金が少なくなることで、来年の航海はこちらの金銭的な援助を期待されている。これもある程度は仕方がないことではあるが、東シナ海で若い人たちを含めて日中韓共同で調査することは、日本としても長崎大としても大切なことではないのか、そもそもそこまで大学予算がきびしくなることは、さびしい気がする。もちろん九大等とも協力して何とか、資金を集めてでも続けるつもりではある。

2010年12月9日木曜日

平成22年度赤潮・貝毒部会

12月9日は朝から、広島の国際会議場で行なわれた平成22年度赤潮・貝毒部会に出席した。これは毎年(独)水産総合研究センターの瀬戸内海区水産研究所がまとめ役として、各県の水産試験場が各県で起きている赤潮の状況を発表するとともに、一部研究成果も行なうものだ。各県の報告は昨日で聞くことが出来なかったが、現在行なっている「衛星データによる赤潮被害軽減実証試験」のプロジェクトの報告を私と大分県の宮村さんがした。衛星データに対する期待は大きいように思え、来年は講習会等を開く可能性についても議論した。ことしは八代海でChattonellaという種類の赤潮がひどかったことが報告され、その移動のモデル化などにつても報告された。モデルと衛星データの組みあわせが出来ると、今後の予測に役立つはずである。
知った顔に挨拶されたと思ったら長崎大学水産学部の出身者のKNさんだった。佐賀水試の赤潮担当になったとのことで、今後の協力が期待できそうだ。

2010年12月8日水曜日

東京ー名古屋ー広島

12月8日は大変な一日だった。本来6日から宇宙航空研究開発機構(JAXA)の、GCOM-Cの会議だったが、都合がつかず昨晩から東京に来て飲み会だけ参加し、今朝は自分のプレゼンだけ行なった。内容はGCOM-C用に現在開発している基礎生産と赤潮のアルゴリズムの報告だ。
それが終わって、名古屋に戻り、今年度で修了しようとしている、博士課程の3名の予備審査願いの会議をした。3名分の博士論文の内容を会議で説明し、他の先生がたから意見をもらう。なかなか疲れた。最終的にそれぞれの内容は問題なく、これから予備審査に進むことで合意された。これから2月の本審査が終わるまで、まだまだこちらも手が抜けない。
さらに会議の後に、明日の赤潮関連の会議のために、広島へ。

2010年12月3日金曜日

第6回伊勢・三河湾の漁業と環境を考える


12月4日に水産海洋地域研究集会 『第6回伊勢・三河湾の漁業と環境を考える』が三重県桑名市のはまぐりプラザであった。まず驚いたのが、町で見かけたポスターの議員さんの苗字も貝増さんということと、会場に行くと漁協員と思われる若手が何人もいることだった。このあたりは、ヤマトシジミとハマグリの漁獲を安定化させることに成功しているようで、特に、資源管理や人工干潟の建設などかなり画期的な取り組みをしてきたそうだ。さすがに漁協長さんの話は迫力があった。四日市公害のあたりで、魚漁業が難しくなり、貝もとりすぎてしまった後、かなりの努力で再生をしてきたそうだ。
また伊勢湾・三河湾の話だけでなく、英虞湾で干拓されたが休耕地化しているところに再生化する試みが紹介された。これは諫早湾の問題と関連して興味深かったが、おそらく諫早湾とは大きさも違い、また調整池のないようなのでかなり状況は異なっている。しかし、着実にこのような干潟回復の動きが進んでいることは心強い。
会場のはまぐりプラザではまぐりが食べられたようだが、1週間前予約ということで、食べそこね別の店で食べたが、本当に桑名産であったかの確証は持てなかった。充分においしかったが。

2010年11月28日日曜日

伊勢湾・黒潮観測

11月24日から28日まで三重大学の勢水丸で、伊勢湾と黒潮の観測を行なった。三重大学の石川先生、田口先生の研究室の航海で、主に当初予定の黒潮の観測に、伊勢湾と三河湾の観測点を加えてもらった。研究室からはTO君とXYJ君と私の3名が乗船した。
われわれは主に衛星データ検証と今後より精度のよい方法の開発のために、海の色とともに、表層水の植物など光を吸収し、色を決める物質を測定した。その他に、京都大学の研究に必要な長波長側の光の量も測定した。その他、堆積物や基礎生産の測定が行われた。特に黒潮の観測については、当初から揺れることが予想されていて、確かにもっとも沖の点では揺れたために、表面採水だけでもどってきた。
途中、勝浦に寄港し、温泉とマグロ、そして熊野古道を楽しむことができた。
このような機会を与えてくれた三重大学には感謝するとともに、今後もぜひ利用させてもらいたい。

勢水丸のマストにはイセエビが
勝浦ホテル浦島前の勢水丸

2010年11月14日日曜日

第1回三河湾委員会

11月12日は以前打診のあった環境省の海域の物質循環健全化計画の中の三河湾地域検討会の第1回があった。この計画では、日本の沿岸域での栄養塩の循環を陸域と海域一体としてそれぞれの海域ごとに管理し、生物多様性に富んだ豊かで健全な海域にするために、まず3つのモデル海域で栄養塩の循環の理解のもとに具体的な行動計画をヘルシープランとして策定することを目的としている。ここで「ヘルシー」とは「再生産可能な生物資源を生み出す海の仕組みが健全であること」としている。

このような管理のためには、それぞれの海域の特色を理解することが大切であるが、そのためのモデル海域として公募で三河湾、気仙沼、播磨灘北東部を選定している。三河湾はある意味これまで比較的よく研究されている海域で、委員長の東海大の中田喜三郎さん(私の資環研時代の上司)や委員の名城大の鈴木輝明さん(前愛知水試場長)がいろいろやってきている。その中で、三河湾の問題点は植物プランクトンの一次生産が高次に円滑に伝わっていないことで、本事業の調査として、微小植物プランクトンの現存量の推定、形態別の栄養塩の把握、底性生物の面的な分布の把握などを課題と設定していた。
確かにこれまで研究は行われているとはいえ、これらの点はまだ情報が少なく、これを機会に情報収集する必要が必要である。また問題はどの程度現実を表すようなモデルが作成できるかも重要である。またモデル海域として進める分にはよいが、今後各海域で健全化を目指すうえではモニタリング体制等、しっかりとした管理体制が必要となるであろう。まだわれわれの研究室では伊勢湾・三河湾の研究ははじめたばかりであるが、この事業ともうまく組んで進められればよいと思っている。
またこの委員会についておどろいたこととして、この委員会が一般公開されているということで、参加も自由だし、議事録等も公開されるようだ。このような情報公開は確かによいことであろう。

2010年11月5日金曜日

新人歓迎会

11月5日に博士課程の中国からの新しい留学生XYJさんの歓迎会をやった。彼は昨年8月にソウルで行なったPICESの衛星リモートセンシングの講習会の学生の一人だった。その後、大気水圏の国費留学生に応募してきた。エチゼンクラゲのことをやることになっており、すでに結果を出しつつあるので、これからさらに期待したい。残念なことは中国の研究所を辞めて来ざるを得なかったことだ。しかしそれだけの覚悟があるということで、日本の学生にも見習ってほしい。

いろいろあったが無事博士をとったインドネシアのAH君は、今回は都合がつかずもうすぐ帰国する。帰国しても頑張ってほしい。

長崎からつれてきた博士3年のTS君、HY君、ST君と修士2年のTT君はいよいよ最後のスパートに入ってきた。博士の3名はそれなりに仕事をしているし、TT君もこのところ森本先生と仕事を進めているので結果はでそうなので、頑張って面白くまとめてもらいたい。

予約が直前になったので、人気の定番トリトリ亭と安さのトリノスケは取れなかったので、スリランカ人のやっているエーガ屋にいった。飲み会は初めてだったが、スリランカ料理が出なかったのが少し残念。でも私も学生値段にしてくれ、料理もおいしく満足。

2010年11月1日月曜日

PICES-2010

10月21-31日はアメリカのオレゴン州ポートランドであったPICES(北太平洋海洋科学機構)の2010年総会に参加した。
手前が鉄橋、向こうに会議場が見える。

期間が長いが今回はフルに出席となった。まず韓国人、ロシア人と共同議長をしているCREAMS-APがあり、またレポートをまとめる立場に。東シナ海の共同研究をどう進めるかが私の大きな課題だが、PICESの期間を通じてはむしろ日本海呼称問題の話題が多かった。韓国が主張してPICES内ではJapan/East Seaがよく使われるが、今になって日本の外務省が反論をしている。そのためもあったのか今回配布されたStatus Reportには日本海のセクションがなく、これは非常に残念である。Google scholarで見ると最近Japan/East Seaの使い方が急激に増えており、これはPICES内を初め韓国人が多く仕事をしていることが大きい。私もPICESがらみのKYさんの論文が韓国人の共著者がいたためにJapan/East Seaを使ってしまった。歴史的には当然Sea of Japanが世界共通認識のはずだが、韓国人と仲良くやるために仕方がない時もある。しかし、日本政府の外交という意味ではもっと強くいってほしい。

いろいろと面白い発表があったが、一番記憶に残ったのが中国の人が黄海でダストを添加する培養実験で生産が上がる可能性について述べた発表であった。黄海のように底層からの巻き上がり多い海域でこのようかことがあるのか、実験に使ったダストも大量のようだし、やや疑問を感じた。また日本の何人かがいろいろなセッションで複数発表していることは驚いた。今回自分では発表をしなかったが、学生のHY君とST君がポスター発表をした。特にHY君はポスターで賞をもらい大変よかった。
ポートランドというだけあって、比較的内陸に入ったところではあるが、川を大型の船が上ってくる。それで世界で初めてという錘によって橋桁の上がる鉄橋がシンボルとなっていた。今回会議のあった会議場もその橋にちなんで二つの塔をあしらった面白い形だ。ポートランドは小さな町で、私はダウンタウンをはさんで会議場反対のホテルだったが、毎日川沿い30分歩いて気持ちよかった。人もとてものんびりしていて、安心そのもの、見知らぬ人同士気軽に話しかけるところもよい。アメリカには大学院時代に5年間もすごしたが、北西部に来たのは初めてで、その違いには驚かされた。

2010年10月10日日曜日

伊勢神宮


10月10日に研究室で伊勢神宮に旅行に行った。9日の雨とは打って変わってよい天気。名古屋駅からバスに乗ったが、連休の合間ということもあり、渋滞で1時間ぐらい遅れた。お参りは後にして、まずはおかげ横丁のすし久で名物「てこね寿司」を。店内は込んではいたが、奥が広くゆったりと座れる。てこね寿司は鰹の醤油漬けを酢飯に乗せた漁師料理とのことで、家でもつくれそう。

お腹がいっぱいになったところで、内宮のお参りに。宇治橋を渡り、神苑を歩いていると鹿が出た。五十鈴川に御手洗場もあるが、先日の雨のためか流れが強く、ロープが張られていた。手水舎で清めて先へ。太い木が並ぶ。石段を登ると御正宮、お参りをすると、心地よい風が吹いて、神様の声のよう。風日祈宮橋は新しく、木の香りが気持ちよい。そういえば御正宮の屋根の上の木は鰹木と呼ばれるそうで、ここにも海があった。


2010年10月9日土曜日

新学術領域打ち合わせ

10月8日は科研費の新学術領域「気候系のhot spot: 熱帯と寒帯が近接するモンスーンアジアの大気海洋結合変動」の磯辺班「縁辺海の海洋構造に励起される大気海洋相互作用と海洋生態系への影響」の打ち合わせのため福岡の九大応力研へいった。
愛媛大の磯辺篤彦さんを代表に、分担者の郭新宇さん、鹿児島大の中村啓彦さん、九大の広瀬直毅さんに、連携研究者の私と北大の中村知裕さん、長崎大の万田敦昌さんに、九大の山本勝さんが集った。生物海洋学の私以外は海洋物理で山本さんは気象が専門だ。
全体的には中緯度域の海洋が気象にどのように影響を与えるかが中心で、この班は特に東シナ海と日本海を対象としている。また、私は今年は連携で来年からは分担者となるが、気象が海洋生態系へ与える影響に関しても行うということで、タイトルに海洋生態系が入ってややプレッシャである。
気象が海洋生態系に与える影響ということでは、すでにエルニーニョが日本海の一次生産に与える影響や、台風の影響に関しては私も研究を行っている。今回の話で、さらに冬の季節風の黒潮周辺の生産への影響などの研究の方向が可能性として上げられたので、これは確認してみたい。
また、最近よく二酸化炭素やエアロゾル以外に海洋生態系が気象に与える影響がないかということを聞かれるので、最近目にした植物プランクトンの存在が台風の経路を変化させる可能性の論文を紹介した。ここでは植物プランクトンがいることで、表層水中の熱の分布が変化することで起こる可能性が示唆されている。以前私も植物プランクトンの存在で赤道湧昇が強化されるという中本さんの論文に名前を加えてもらったことがあるが、海洋だけではなく気象への影響の可能については非常に興味のあるところである。ただどうアプローチするのか、なかなか難しい部分もある。
おどろいたことは、この班の中で私が一番年上で、この研究計画全体でも50代以上が少なく、ほとんど40代、30代だということだ。海洋と大気両方の分野の人が入っていることとあわせ、この研究の強みであろう。
一方、私が台風の研究を行ってきた特定領域研究「大気海洋物質循環」今年度で終わるが、この後継プロジェクトの申請でも声がかかったが、すでにこちらに約束をしていたので入れなかった。そちらは生物が中心なので、やや残念な面もあるが仕方がない。
終わってから天神で、鯖のおいしいお店にいった。福岡の胡麻鯖は鯖の種類ではなく、料理の名前であることを初めて知った。

2010年10月6日水曜日

卒業生からのメールと新旧留学生

長崎大時代の2年目の卒論生のHKさんから久しぶりにメールが来た。卒業は10年前だがその後も頻繁にメールをくれ、昨年は結婚式にも呼んでもらった。今回は育児に専念するために会社を辞める報告だ。彼女であれば会社も残念だ自然ろう。でも仕事はいつでもできるので、育児を楽しむという前向きさは彼女らしい。
同じ代にはMOさんがいるが、彼女は二人の子供を育てながら自然体験活動推進協議会のインストラクターとして活躍しているようだ。
彼女たちからは、学生の時にも、その後もいつもこちらが元気をもらっている。

今日は晴れて留学生のAH君の修了が教授会で承認された。まだ少しの間はこちらにいるようであるが、残された日本の生活を楽しんでほしい。また今日は中国から新しい留学生のXYJ君がきた。新婚のお嫁さんを中国に残してきたらしいが、こちらにもはやく日本の生活になれて、楽しんでほしいところだ。

2010年9月30日木曜日

湿地の生態系保全と都市開発の国際比較

30日の午前中は、GCOEの基礎環境学講究の「湿地の生態系保全と都市開発の国際比較」に参加した。土木系の水谷先生と川崎先生が、海面上昇と海岸の浸食、干潟の意義、磯焼けと森林、浚渫土の処分、潮汐、赤潮・青潮などの説明をしてくれ、質疑応答をした。 名古屋港で航路の浚渫土の処分に困っているということは初めて知った。日本語がわからない学生がいるので英語を交え、また分野も違う学生がほとんどなので、コーディネータの山下先生もなかなか大変である。海のことに関して、あまりに知られていないことは困ったものである。

2010年9月28日火曜日

筑波大学の湖沼リモセン

9月28日は筑波大学の福島さん、松下さんが環境省の推進費で行っている「リモートセンシングを活用した水域における透明度分布の高頻度測定手法の開発」のアドバイザリー委員会に出席した。福島さんとはメールでやり取りしてはいたが、実際に仕事の内容を聞くのは初めてだ。陸水と海洋という違いはあり、用語がやや異なっていたりしたが、内容的にはわれわれがやりたい研究と非常に近く、とても勉強になった。基礎的なことから、応用まで幅広く、かつしっかりやっていて、今後ぜひ協力していきたい。

2010年9月25日土曜日

尖閣諸島

尖閣諸島周辺で逮捕された中国漁船の船長が釈放された。検察の判断だということで、菅総理自体がそれを認めて、政治判断がなかったと言ってしまっている。領海問題はないという姿勢をとることはわかるが、今回の対応は中国への譲歩を世界にむけて発信してしまっている。中国は日本の政治の不在さを見て、このタイミングで攻めていることを政治家はわかっていないのだろうか。以前はわれわれも自由に観測ができた範囲の近くにガス田開発が始まり、いけもしなくなっている事実をどう考えているのだろうか。韓国ではそれを見越して、中間ラインに観測塔を複数たてることで、主張をしっかりとしているのと対照的な日本の対応には本当にがっかりする。

2010年9月24日金曜日

AH君博士審査

前任の才野さんから引き継いだ留学生のAH君の博士論文審査公聴会が終わった。相模湾の硝酸塩の表層鉛直分布を水温、塩分、クロロフィルで求める手法を開発し、それを自動昇降式ブイのデータに当てはめ、その変動要因についてまとめた。教授が変わったことで互いにやや苦労があったが、前半はLa Merに受理され、後半も投稿中である。彼はインドネシアの海洋漁業研究所に職がありそこへ帰るので、今後も何らかの付き合いができるとよい。夕方は、船で余ったお酒ががたくさんあったので、久しぶりに研究室でピザと手羽先でパーティをした。

2010年9月21日火曜日

三河湾の物質循環健全化

21日に(株)イデアの人の平野さんと風間さんが来た。三河湾の物質循環の健全化に関する環境省のプロジェクトの委員会への参加への打診だ。水質浄化にはこれまで栄養塩の規制だけを行ってきたが、それだけでは赤潮は減っても貧酸素が減らない状態が最近報告されている。おそらく、周辺の干潟等がなくなったことや、海底に有機物がたまっていることがその理由と考えられる。海洋の物質循環はどのような状態が好ましいのかを考えるために、環境省が公募で三河湾を含め3箇所を自治体と一緒に研究する試みだそうだ。何を健全な物質循環と考えるかが重要なポイントだと思うが、最新の科学的知見とモデルを利用して考えていく必要があるだろう。まだ、うちの研究室では三河湾の研究は、伊勢湾とともにM1のTO君が始めたばかりだが、このようなプロジェクトに参加できることは楽しみだ。
 今日はそのほかに、HA君の博士論文発表の練習、COP10に関係して京都大学の白山さんが名古屋大学で開催する海洋生物の多様性シンポジウムの打ち合わせのために原田さんがきた。

2010年9月18日土曜日

NOWPAP FP meeting

9月13, 14日は富山でのNOWPAP CEARACフォーカルポイント会合へ。
ここでは、今後のCEARACの活動を議論したが、中国、韓国、ロシアにある別のRegional Active Center (RAC)の状況やRegional Coordination Unit (RCU)の活動に関しての報告もあった。それぞれのRACの活動状況はばらばらで調整が必要であることは大分認識されてきたようだが、本来その調整組織であるRCUはどうも、その調整でなく、また独自の路線を打ち出しているようなところがあるのは気になる。組織というのはやっかいである。この海域は最近の尖閣諸島の問題を含め、政治的に大変な海域である。環境に関しては、その意味でしっかりした国際協力が進められればと思う。RACとしては、日本のCEARACはよくやっていると思うのだが。
リモートセンシングやHAB、両方が関わった富栄養化などはずっとやってきているのでそれなりの実績があるが、今度やろうとしている生物多様性はいま一つ焦点が絞れておらず、各国からも評判が悪い。COP10絡みで急に始まったところがあるが、富山湾周辺での住民の意識調査などは面白い。生物多様性での環境調査とするから問題で、生物多様性のための環境調査とするべきなのかもしれない。
2日目は早めに終わったので、富山大の松浦さんのところへ。松浦さんとはアメリカのテキサスA&M大学で一緒になり、その後つくばでも一緒だったので、家族ぐるみで大変お世話になった。富山に移動されてからあったのは初めてだ。奥さんとは私が長崎に行ってからだから10年ぶりだろう。学生さんがNOWPAP関係の富山湾プロジェクトのデータをまとめているとのことで、今後淡水の挙動などで一緒に研究をすすめていこうと意見があった。
ホテルは最近いつも泊まっているドーミーイン富山だが、ここも黒湯温泉だった。蒲田ほどではなく、湯船のそこはよく見える。懐かしい人と富山の酒を飲んだ後のお湯もよい。15日は別件で東京のため、また朝早い。

第4回PEACE

9月11日、12日にPEACE(Program of East Asian Cooperative Experiment)と呼ばれる主に九大応力研がはじめた、日中韓ロの縁辺海の共同研究を話し合う集会に出席した。前回はウラジオストックであったが、4回目の今年は韓国の江陵(カンヌン)のカンヌン大学で開催された。カンヌンは朝鮮半島の日本海側の中央で、ソウルからバスで4時間ほどかかる。韓国でも背中の手が届かないところといわれているらしい。http://atmos.kangnung.ac.kr/ch/peace2010/Peace4.htm

今回は私も共同議長をしているPICES/CREAMS-APのEAST-IIセッションを開催することとしたが、こちらの準備も充分でなかったし、オーガナイザーともいろいろ意思疎通に問題があって、充分共同研究について話ができたわけではなかったが、韓国・中国の一部研究者と話し合う機会にはなった。私自身は東シナ海での国際共同研究の例として、YSLMEでの衛星アルゴリズム開発、対馬海峡のフェリーモニタリング、長崎丸での調査の話をした。富山大の張さんたちはやはりCREAMS-APのEAST-Iの活動と位置づけられている白鳳丸の日本海航海の結果を議論していた。
今回よかったこととしては、中国の国家第2研究所で黄海の基礎生産に関して衛星を使って研究してるHaoさんと会えたことだろう。SeaWiFSのデータを補正しながら使っている点はわれわれと似通っている。院生のHY君のやっている内容も早く論文にしていく必要がある。Haoさんの指導教員のNingさんは非常によい人だったのだが、昨年交通事故でなくなったそうで、大変残念である。あと、名古屋大の同じセンターの森本さんとは、同じホテルだったのゆっくり話ができた。普段同じところにいてもばたばたしていて、外ででないとゆっくり話しができないのも困ったことだ。でも、院生のTT君の修論の件で協力を頼めた。
リゾートホテルに泊まったはずなのだが、ほとんど雨で周辺も見れなかった。韓国水産研究院の日本海分室もこちらにあり、知っている人が何人もいるはずだが、声を掛け損なったのもちょっと残念である。また来る機会を作りたい。
2日目半ばでまた4時間かけてソウルへ、金浦空港から羽田空港へ23時ごろへ着く。次は富山でNOWPAPの会議のため、朝早く出るので、蒲田の末広ホテルへ。ここは黒湯温泉という、われわれの用語で有色溶存有機物(CDOM)のお湯だ。特にここは濃く透明度が10cmもない。以前も一度泊まったが、客も少ないので、やや不気味なのだが、気持ちはよい。

2010年8月30日月曜日

宇宙・海洋連携委員会

8月30日は宇宙・海洋連携委員会に出席した。これは宇宙基本法、海洋基本法を受けて、宇宙と海洋をどう連携させるかの委員会である。主に宇宙から地球観測データの実利用のためにこれからどのような観測体制をとっていくかが中心に議論が進められている。
私は環境・水産の委員で、初回は東シナ海航海中で欠席している。他に、海洋エネルギー・海底資源、海運・海洋セーフティー、環境セキュリティーの委員会がある。私は主に赤潮観測と貧酸素水塊観測への衛星利用について話をしたが、もちろん水産資源や漁場予測、ゴミ観測、環境アセスメント、藻場珊瑚モニタリングなど様々なテーマが含まれていた。
他の委員会ではまだ実際には衛星データの利用が進んでおらず、夢を語るような部分もあったが、環境・水産の委員会では比較的実際の利用が進んでいるために、逆に夢が小さいことが反省させられた。ただ、久々に前向きな議論が楽しかった。
委員会の前は、朝から東京駅のドトールでやはり委員のNPECの寺内さんと論文等の打ち合わせ、後は環境・水産の委員長である北大の斎藤さんと、この分野の草分けである松村さんとニュー東京庄屋で最終まで飲んだ。ここでも雇用も含めて夢を作り出すことやアジア戦略の大切さを議論した。

2010年8月13日金曜日

NOWPAP打ち合わせ

8月12/13日は、NOWPAP/CEARACの新しい所長の田中さんと、寺内さん、辻本さん、吉田さんが来て、来月に予定されているNOWPAP/CEARACのFocal Point Meeting/Expert Meetingの相談をした。先日は国内委員会と学内の会議が重なってしまい欠席で、申し訳なかった。
これからの活動としては、赤潮関連では新しい海域でのケーススタディー情報のまとめ、リモートセンシング関連ではロシアでのトレーニングコース、富栄養化では各国代表海域での評価を予定。
今年はCOP10があるため、多様性にも関連することを始めるが、資金が充分でない中で活動を増やしていくと、質が伴わなくなるか、と懸念。これまでにやってきたことをベースに、今のところ幸いにもスタッフの頑張りで何とか進んでいるようだ。ありがたい。
 12日はトリトリ亭に飲みに行って驚いた。たまたま見たボトルに「石坂研丞二禁止」の文字。学生の仕業か。次回、学生と飲みに来ることに決めた。


2010年8月11日水曜日

ISPRS

8月9日-11日で京都国際会館で開催されたISPRS-Technical Commission VIII(国際写真測量リモートセンシング学会のリモートセンシングの利用と政策に関する分科会)シンポジウムに参加した。http://www.isprscom8.org/

これまでこの学会に参加したことはなかったが、JAXAのGCOMプロジェクトに関係しており、海洋の部門の共同議長に選ばれていた。またJAXAとGEO(Group on Earth Observation)のセッションで講演を頼まれていた。JAXAではClimate Change and Marine Ecosystem(気候変動と海洋生態系)と題して、JAXAで予定している地球観測衛星ミッションGCOM-Cへの期待を話した。また、GEOではOcean Color Contribution to GEO (GEOへの海色の貢献)と題して、海色関係でのGEOに関係したプロジェクトで今年2月にインドのワークショップに参加したSAFARI(衛星の水産利用)とChloroGIN(クロロフィル地球規模ネットワーク)に

またGCOM-Cの飲み会と、海洋関係の打ち合わせに参加し、今年度の進捗状況や今後の進め方について話をした。私は担当している、基礎生産推定アルゴリズムと赤潮推定アルゴリズムについて話をした。日本の海色センサーは2回にわたって、衛星の問題で観測が短く終わってしまっているため、3回目のGCOM-Cには期待している。お金は厳しいようだが、このような地球観測の計画は国内でも利用され、また国際貢献にもなるので、国としてぜひ進めてほしい。

2010年8月5日木曜日

東シナ海航海

7月17日から27日に長崎大学の練習船長崎丸で東シナ海に行った。昨年に引き続き韓国に許可をもらい排他的経済水域での調査で、PICESのCREAMS-APの活動と位置づけてある。今回は名古屋大(7名)以外に、長崎大(6名)、九大(6名)、富山大(2名)、神奈川大(2名)と、韓国の研究院(KORDI、2名)と済州大(1名)、中国から第一海洋研究所(2名)と華東師範大(2名)で総勢30名の大所帯だ。2/3は学生で教育としての役割も大きく、いろいろな技術と国際的な人間関係を学んでもらえたと思う。

ずっと梅雨の雨空だったが、航海が始まると同時に晴れ、おかげではじめの数日は衛星画像が取れた。その代わり2日目には熱帯低気圧のおかげでかなりゆれ、何名かはかなり厳しそうだった。狙いは長江からの淡水が周辺の水と混ざった海域で、どのように低次生産活動が行われているかである。まだ解析はこれからだが、追跡したブイ周辺では珪藻が増加したのちに減少し、休眠体を形成していたようだった。エチゼンクラゲ調査も重要であったが、出現した場所はわずか2箇所で数は少なく、大きさも昨年と比較するとずっと小さく、今年はエチゼンクラゲの出現は多くなさそうである。また途中で海上からはっきりと見える内部波に遭遇したことも印象深かった。
今年は小さなエチゼンクラゲ(昨年は

名古屋大学のスタッフに入れてもらった沈降粒子を捕捉するためのセジメントトラップが一時行方不明になり、海のゴミを増やしてしまったかと思ったが、船長をはじめとした船員さんたちの努力で無事見つかって回収できたことは本当によかった。今回は参加したグループ、人数ともに多く、また外国人も多かったことから、いろいろな調整がかなり大変であった。しかし、それだけの価値はあった航海であった。特に中国から初めて参加してもらったことは今後の協力関係を伸ばしていく上で大切だ。
途中行方不明になったセジメントトラップ、下に沈降粒子が入っている。

お客さん

2010年7月10日土曜日

授業補講

7月10日今日は土曜日だが、全学教育の補講日で、1・2時間目授業(大気水圏環境の科学)をした。先週は赤潮調査で、来週は東シナ海調査のために休講としたので仕方がない。今日は、動物プランクトンと食物連鎖、炭素循環について主に話をした。休みなのに、結構みんな出席してくれてありがたい。

三重大学練習船共同利用

9日は三重大学の練習船「勢水丸」の共同利用に関する委員会に出席した。水産系大学は、北海道大学、東京海洋大学、長崎大学、鹿児島大学の学部レベルの4大学のほか、広島大学と三重大学が練習船と呼ばれる実習船を所有して、学部生や院生等の指導に利用している。最近はその船を共同利用化して、有効利用使用という動きが盛んである。

私が以前いた長崎大学でも全国に先駆けて九州大学の学部・大学院や熊本大学などに利用してもらってきたが、最近はそれを制度化するということで、鹿児島大学と三重大学の船が全国共同利用施設となったそうだ。この委員会はその初めての委員会で、今年度の利用状況や来年度の公募に関して話を行った。

昨年度私も参加させてもらった名古屋大学理学部の伊勢湾の実習の他、今年度からは四日市大学の環境情報学部の実習も予定されているとのことだった。また、その他に、学部の授業の中に他大学からの学生も参加できる制度作りを行っているようで、意欲が感じられた。

昨年末の長崎大学の委員会の時にも書いたが、日本は海に囲まれているのに、あまりにも海についての教育の機会が少ない。その意味で、このような動きは、予算削減のために船を減らすというのではなく、どんどんその機会を増やすという方向で進むべきである。

2010年7月9日金曜日

大分赤潮観測


6月に続いて7月5-8日に、大分県農林水産研究センター水産試験場(大分水試)の豊洋に乗船し、赤潮調査を行った。梅雨の最中ということで、雨を心配したが、雨がひどくなかっただけではなく、7日(たなばた)に奇跡的にきれいな衛星画像を取得できた。朝は濃霧であったが、昼ごろには霧も薄くなったので期待していたところ、夕方には北大水産学研究科の斎藤研究室で受信したデータが名大地球水循環センターで自動処理され、ホームページ上に画像がきちんと表示された。


赤が別府沖の珪藻赤潮、青が赤潮でない海、黒はデータのない部分



この時期にリアルタイムで船と衛星の同時データが取得できたことは本当に幸運である。正直、不謹慎ではあるが、研究面では有害な藻類の赤潮も観測したいところであるが、それはまたの機会でよい。聞くところによると、鹿児島県の八代海では昨年に続いて、有害赤潮のChattonella antiquaによる大きな被害が出ているとのことだ。赤潮の被害削減にはまだ遠い。

今回の観測では先月以上に多くの機材を積み込み、豊洋の乗組員には御迷惑をおかけした。観測への協力に感謝したい。

2010年7月4日日曜日

日常

先週は出張がなかったこともあり、一度もブログを書いていなかった。

月曜日はセンターの臨時主任会の後、工学系の博士論文予備審査、統計教科書の輪読と、学生とのミーティングで進捗状況の確認をした。
火曜日は1限が授業で今回は植物プランクトンと一次生産の話をした。午後にPDのESさんが海洋学ゼミで、衛星を用いた東シナ海のクロロフィルa を求める経験的な手法開発について話をした。ここでも結構統計的なことが議論となった。
木曜日夕方に、名古屋大学の年代測定総合研究センターの委員会。
金曜日夕方には、MATLABの勉強会を行った。

これらの合間に、主に留学生のAHさんの相模湾でのブイによる観測の論文をかなり密な議論をしながら進めるとともに、17日からに迫った長崎丸を利用した東シナ海の韓国経済水域内での日中韓共同調査についての連絡や、太平洋海洋科学機構(PICES)の東アジア縁辺海循環研究アドバイザリーコミティ(CREAMS-AP)で9月に予定しているシンポジウムの準備連絡等を行った。あと10月のPICESに学生が発表する要旨のチェックも。

忘れていけないのは28日朝に韓国の静止気象海洋情報衛星、その名も千里眼、の打ち上げが成功したそうだ。これには世界で始めての静止衛星による植物プランクトンなど海色観測を行うセンサーGOCIが搭載されており、私もPI(研究者)として参加しており、日本周辺も頻繁な観測で海洋環境の把握ができることを期待している。

2010年6月25日金曜日

諫早開門調査について

25日は有明海の諫早湾開門に関して、海洋学会としての意見をまとめるために、九州大学に行った。取りまとめは海洋学会環境問題委員会の産総研の鈴村さん、幹事として中央水研の中田さん、九州大学から柳さん、松野さん、佐賀大学から速水さん、濱田さん、長崎大学から梅澤さん、広島大学から山本さん、元中央水研の佐々木さん、そして名古屋大学水循環研究センターから石坂が集った。

当初、私が言い出したところもあったが、開門調査をしても前の状態にすぐに戻るわけではなく、何が言えるかかなり懐疑的ではあったのだが、皆さん建設的な意見をだしてくれたので助かった。学会レベルでは開門調査をするべきかという議論ではなく、開門をするとしたら、どのような調査をするべきかというところを科学的な観点でまとめるということで進んだ。今後メール等でやり取りをしながらあまりおそくならないうちにまとめることになる。


2010年6月24日木曜日

論文紹介

24日はPDのESさんが、P.I. MILLER, J.D. SHUTLER, G.F. MOORE and S.B. GROOMのSeaWiFS discrimination of harmful algal bloom evolution, Int. J. Remote Sensing. 27: 2287-230.を紹介した。特定種の赤潮とそれ以外の状態について、リモートセンシングデータの波長別の輝度などで、統計的に区別をするという手法で、先週紹介のあった光学的な理論と現場データに基づいた手法と対照的な方法である。現場データがあれば先週のような手法もよいが、現場データがなければ今回のような手法も効果的かもしれないが、もう一工夫ほしいところだ。


2010年6月17日木曜日

論文紹介

17日はM1のOT君が、CannizzaroaらのA novel technique for detection of the toxic dinoflagellate, Karenia brevis, in the Gulf of Mexico from remotely sensed ocean color data(海色リモートセンシングによるメキシコ湾の有毒渦鞭毛藻Karenia brevisの新しい識別法)を紹介した。メキシコ湾では以前からこの種による赤潮被害があり、研究が盛んである。多くの光学観測のまとめからこの種類の赤潮が起きているときには、他のときよりも散乱が小さいことを見つけ、それを衛星データに適用している。散乱が小さいことがどうしてなのかはあまりよくわからないが、しっかりした論文だ。われわれも有明海の赤潮で同様のことを試みようとしたが(Sasaki et al., 2008)、特定種の情報が充分集まらなかった。現在やろうとしてる大分でどこまでできるか。

2010年6月16日水曜日

勉強会、お客さん

16日は昼から教員会、その後MATLABの勉強会をした。MATLABはそれなりに便利そうで、今後研究室で勉強を続けていく予定だ。
また、KANSOの石田和さんが、名古屋支店の二人と一緒に訪ねてきた。石田さんとは工技院時代の海洋の炭素循環に関する研究(NOPACCS)の立ち上げ時からの仲でもう20年になる。なんと営業部長になったとのこと。海洋基本法で海底資源が注目される中ビジネスチャンスを狙って、東京を支店にしようとしているそうだ。外洋の調査について0から一緒に立ち上げて、ここまでなったのだから、ぜひさらに発展してほしい。一方でいろいろなモニタリングの仕事が、価格競争で継続性がなくなる上に、質が悪くなっていることは本当に問題である。談合は問題だが競争だけが本当によいわけではないのではないはずだ。その後、場所を変えて、名駅近くの「うな善」で。

2010年6月15日火曜日

海洋学ゼミ

海洋学ゼミで高等研究院の岩本洋子さんが、「飛沫から生成する海洋起源エアロゾルの雲凝結核特性」について発表してくれた。彼女は私の研究室での培養植物プランクトンをして、その濃度を変えて、エアロゾルの生成実験をやっている。バブリングがどの程度実際の海洋の海面の状況を表すのかなどよくわからない部分があったが、面白い内容であった。また普段来ない大気系の研究者がきてくれたのもよかった。

伊勢湾流域圏2070年

GCOEの一環で伊勢湾流域圏の2070年を考える討論をした。60年先にどうなっているのか考えるのは容易ではないが、様々な意見が出たが、個人的には「都市(人間)と田舎(自然)の共存と満足」「物質、エネルギー、食料、資源の独立性」「モニタリング-シミュレーション-政策」の3つにまとめてみた。訳のわからぬ将来を議論する暇があったら目の前の研究を進めたいという若手の意見もあったが、理想を描くことも今の世の中では重要だろう。両立させて行っていくことが望ましいのではないだろうか。

2010年6月12日土曜日

藤前干潟と長良川河口堰

6月12日はまたGCOE関係で藤前干潟と長良川河口堰の見学に行った。藤前干潟は周辺が埋め立てられた中に残った干潟にごみ埋め立て処分場の計画が発表され、市民運動のかいあって、諫早締め切り直後に計画が撤廃され、ラムサール登録もされたことで有名な場所だ。いってみるとまさに都会の真ん中に残された海のオアシス(?)で、NPOが運営する活動センターではボランティアによる見学会もおこなわれている。干潟にでると表面に珪藻の濃い色が目立ち、生産性はきわめて高い。シジミやヤマトシジミ、ソトオリガイなどが多かった。仕掛けてあったわなにはウナギも入っていた。漁業が成り立つほどではないことは残念だが、都会の海で自然海岸がなくなっていくのは仕方がなければ、このような共存のしかたもあるのかもしれない。また、浄化能力がどの程度なのかの、研究なども面白そうである。ただ川からの土砂の供給が減少して、今後も維持できるのか心配な面もある。
隣のゴミ焼却場へはゴミ収集車が頻繁にゴミを運ぶ。
表面の茶色は珪藻、穴は貝など

 この後は長良川河口堰へ。治水、利水、塩害防止のために建設された巨大河口堰で、魚道整備など環境面への配慮もされているが、伊勢湾の漁業に影響が出ている可能性についても聞いたことがある。本当にこれが必要なのか、他の方法がなかったのか、疑問は残る。さらに輪中の郷へ、昔からの中洲の変遷に関する説明には驚かされた。そこで水と共生して生きていた人々の生活が、伊勢湾台風を契機に大きく変わったとの説明だった。絶対に決壊しない堤防はない中で、最悪の場合考えて準備しておく必要があるとの言葉は重い。

何やら宇宙的な長良川河口堰

2010年6月11日金曜日

衣浦港


6月11日はGCOEの伊勢湾流域圏の授業の一環で伊勢湾衣浦港に。衣浦港廃棄物処分場の工事現場を海側から見学するとともに、海洋観測を見てもらった。先々週に岸から下見をした時とは打って変わって、赤潮状態だった。船を見て驚いたのは、観測船や漁船とは全く違い、ブルワーク(甲板の波よけ側壁)がないことだ。観測には向いていない(というよりやってはいけなかったのかもしれない)が、落ちないように透明度測定、採水をし、多項目水質計をおろしたが、プロペラのほうにいってしまう。引っかからないように場所を移動したところであぶなくブイにぶつかりそうに。船長さんもこんな作業は経験がないようで大変だった。とても学生にやらせるわけにいかず、何とか観測はこなしたが、一人で働いてしまった。港内とはいえ、やはり海はなめてはいけない。
赤潮の海と危険な作業場

処分場は広大な場所を排水がもれないように仕切った上で、これから十数年かけて処分し、さらにそれを工場敷地にしようとのこと。陸上で行き場のないゴミを使って海を埋め立てる工事だ。すでに人工海岸となっている場所の外側ではあるが、これでよいのだろうか。

広大な埋め立て処分場工事

2010年6月10日木曜日

ゼミ

10日は論文紹介ゼミ、YSがCC Chenら(2009)の「東シナ海のプランクトン群集呼吸への長江の影響」を紹介した。長江希釈水では基礎生産も群集呼吸も高いが、群集呼吸が基礎生産を上回るから、長江から流れ込んだ有機物が大切なのだろうということ。仮説ははっきりして、データもかなりあるが、観測が夏に限られているので、季節変化を考えなくてもよいのか疑問。また、もし基礎生産が純光合成量だとすると、群集呼吸に植物プランクトンを入れてもよいものか?

2010年6月8日火曜日

授業初め

6月8日朝から大気水圏環境の科学の授業。よい質問としては、「暖水塊や冷水塊はなくなったりするのか」「地衡流とエクマン輸送の関係」など。

2010年6月7日月曜日

東シナ海研究集会

研究集会「東シナ海の大気海洋相互作用と生物基礎生産」

2010年6月7日に地球水循環研究センター会議室において標記の研究集会を開催しました。この研究集会は、名古屋大学地球水循環研究センターと九州大学応用力学研究所とで共同で行なっている東シナ海の生物生産への長江希釈水の影響に関する研究の状況をまとめ、2010年7月に予定されている東シナ海航海の計画を策定する目的で行ないました。また、同海域で西海区水産研究所と国立環境研究所が行っている研究についても発表してもらいました。参加者は学外7名(うち九州大学4名、国立環境研究所2名、西海区水産研究所1名)、学内11名の18名でした。

 前半は、地球水循環研究センターで進めている衛星リモートセンシングによる沿岸環境の研究として、海面高度計による流動場の把握(森本)と海色による植物プランクトンの季節・経年変動の把握(山口)、九大応力研が行っている定置網による対馬海峡から日本海中部における低塩分水の把握(千手)と、国立環境研究所が行っている長江起源の赤潮の輸送に関する生物(越川)および物理(東)的な研究、西海区水産研究所が行っている甑島から長江河口のCK線での観測結果(長谷川)の紹介をしてもらいました。

 後半は、長崎大学の練習船長崎丸を利用した名古屋大・九大・富山大の共同調査の内容で、栄養塩と植物プランクトン色素(石坂)、クロロフィル極大の挙動(遠藤)、漂流ブイ観測と表層発散(松野)、海底乱流混合層と物質輸送(吉川)、海底湧水と大気からの栄養塩供給(張)の話題提供がありました。

夏季の東シナ海表層には、長江から流入した淡水起源の長江希釈水が存在し、この水の存在によって、表層に長江起源の栄養塩がなくなった後も、基礎生産を支えるのに充分な供給が行われる可能性があるのかどうか、様々な角度からの議論がありました。これをもとに、7月に予定されている主に韓国経済水域内で行う日中韓共同の観測について計画を策定しました。

7月の航海は、韓国、中国の人も交えて、韓国の経済水域内で観測を行う予定で、今回計画の大筋を決めた。しかし、まだ韓国からの正式な許可が下りていないのが心配である。

今回の懇親会は前日の晩に世界の山ちゃん栄店に有志でいった。

2010年6月5日土曜日

新総理

新総理が菅さんになった。民主党政権になり初めての理系の総理と複数の理系閣僚には期待していたのだが、スパコンは1位でなくてもよいのではないかとの発言に象徴される夢の仕分けと、バラ撒き政策はいささかがっかりさせられた。二人目の理系総理に新たな期待をしたい。

2010年6月4日金曜日

コーブ

コーブという日本のイルカ漁のドキュメンタリーがニュースになっている。海外出張の時の飛行機の中で見ることがあったが、漁協の反対を押しての撮影や水銀値の結果など、結構ショッキングな内容であった。しかし、今回それを上映しようとすることに対して、特定団体が反対するので、上映中止にしたとか。自由な日本でこのようなことがあることはもっとショッキングで残念だ。
そういえば今日、大分からの帰りの飛行機から伊勢湾で数匹のイルカが見えた。

今日は月曜日の研究集会の準備を行うが、まだまだデータを利用できる形に整理するので精一杯だ。

2010年6月3日木曜日

大分赤潮観測


6月2日から大分水試の赤潮観測に参加した。PDのESさんと一緒に夕方の便で大分に行き別府から乗船した。2日は主に別府湾で観測し、国東に入港した。われわれは海の色の測定と色素分析を行ない、宮村さんはプロジェクトで購入した連続顕微鏡フローカムを航走中動かした。表面水の連続採水装置のない船に、新たに採水パイプを設置、これは非常に優れものだ。幸いにしてKarenia mikimotoiと呼ばれる赤潮はまだ出ていないことが確認できた。水試の調査船、豊洋の乗組員は9名でみんなとても親切でアトホームな感じだが、仕事はテキパキとこなす。チョッサー(チーフオフィサー)は私が長崎大に行く直前に卒業した児玉さんだ。

3日は快晴で凪のこれまでないぐらい調査にもってこいの状況。ところが始めの測点が終わった時点で、エンジントラブルで調査中止との知らせ。ショックであるが安全第一なので仕方がない。帰る途中で表面採水と船上からの輝度測定を何点かで行う。水試前に入港し修理を待つが、結局明日も出港できそうもないとのことで、急遽帰ることに。観測は少なかったが、赤潮本番の来月、再来月の観測準備には十分だ。

航走しながらの海の色の測定

帰りは別府に一泊して温泉を楽しみかえる。ぶらりと入ったすし屋大和田はなかなかよい雰囲気。ジャズが流れていたが、最近の趣向だそうだ。関サバ、関アジはもちろんだが、国東でとれたという地ダコはやわらかく味があり、赤貝も甘くておいしかった。温泉も古い竹瓦温泉は明治にできて、現在の建物は昭和13年だそうだ。暑いお湯は本当にリラックスできる。朝は駅前高等温泉に。

海側から見た別府市

2010年6月1日火曜日

授業等


今日は朝から全学の大気水圏環境の研究で、大気と海流の話をした。質問を聞いてもなかなか出てこないが、書かせると「なぜ拡散があるのに海の塩分は均一にならないか」などいろいろと面白い質問が出てくる。午後は大学院の地球学Ⅰで、今回は主に自分の研究内容を中心に、気候変動と海洋生態系の話をした。こちらもなかなか良い質問が出る。

その後、赤潮調査のために大分県に飛んで、別府から乗船。やはり温泉。地元の河童の湯に。一緒に行ったインドネシア人のES君は温泉にははいらないとのこと。いつも家内がお風呂の後に言っている言葉が思い出される。「日本人でよかった」

2010年5月31日月曜日

ゼミ等

平成22年5月31日、もう年度があけて2ヶ月が過ぎた。忙しさにかまけて少し空いてしまった。間はまた埋めることとして、最近を書こう。ツイッター程度に短くすればよいのだが、つい長くなってしまう。学生とミーティングをやっても先週何をやったかがすぐに出てこないのはよくない傾向だ。
今日は主に名大祭のポスター作りと、AH君の投稿論文に関する議論と輪読をした。残念ながらHyARCゼミに出る時間がなかった。輪読のData analysis method in physical oceanography by Emery and Thomsonの3章の回帰モデルの部分だ。学生の時に、しっかりやって自分でプログラムを書いて卒論で使った記憶があるのだが、最近は全く中身を知らなくても出来合いのソフトがあってできてしまうのが問題だ。夜はST君の論文の手直しと明日の授業の準備。

2010年5月26日水曜日

赤潮プロジェクト報告

5月26日に赤潮プロジェクトの平成21年度報告書を提出した。名古屋大学としては、全体統括のほかに、大分沖の赤潮画像作成手法検討とそれを公表するホームページ作成、海外調査を主に行った。大分水試では私の研究室でも持っている、自動的に顕微鏡写真を撮り、赤潮種を特定する機械を導入した。東大では、過去の赤潮の色情報の整理と培養実験を行なった。瀬戸内水研では、各地の水試に赤潮評価のために衛星データを利用しているかどうかのアンケートを行なった。アンケート結果は予想していた通り、まだまだ利用されていない。利用したくてもどうやったらわからない場合もあるようなので、最終年度には講習会を開催するのも良いかもしれない。


2010年5月25日火曜日

授業と論文受理

5月25日 今日は二つの授業、全学の「大気水圏環境の科学」では、「海水の温度と塩分の話」、大学院の「地球学Ⅰ」はオムニバス中2回の「炭素循環と海洋生態系」。
今日は学生のAH君のLa Merに投稿した論文が受理された。相模湾の栄養塩を水温・塩分・クロロフィルから推定する手法に関してだ。
少し前に別の論文もGlobal Biogeochemical Cycleに受理されている。こちらは基礎生産モデルをいろいろと比較したもので、多くの中の一人として著者に加わっている。

2010年5月24日月曜日

富山湾プロジェクト

5月24日は環日本海環境協力センター(NPEC)の富山湾の委員会で富山に。主にセンターと県環境センター、名古屋大学、富山大学、富山高等専門学校で行なっている富山湾に関する共同研究について話す。NOWPAPの支援として、当初富山湾で海色リモートセンシングの精度確認のために始まり、次に富栄養化評価に変わってきたこのプロジェクトもそろそろ次の展開が期待されている。今年COP10のため、多様性との評価も大切だと思うが、リモセンでの環境の多様性の評価は欠かせない気がする。また、政策提言のためには数値モデルを取り入れることも大切なのではないだろうかと提案。自然に恵まれていると思っていた富山湾が実は、全国で大阪、愛知についで3番目に人工海岸が多いと聞き驚いた。東京は島があるのではいらないのも驚き。
明日授業のために、日帰りで帰る。それでもしっかり、昼飯と早い夕食でうまい白海老等も食べる機会を確保。日本酒は次の機会に。バスの中で、明日の授業の準備。

2010年5月22日土曜日

有明海航海


5月13-16、20-22日に有明海航海を行った。名古屋大からは3名、九大から10名で、今回は九大が多かった。前半には数年前に卒業して名古屋で会社員をしているWAさんが特別参加した。数年のブランクはあったものの、卒研と修士でしっかり身に付いた船上作業は今も健在だった。

CTDと呼ばれる温度・塩分センサーと採水作業

13日出港で諫早湾沖に到着、九大はここから定点観測、われわれは14日の明け方から基礎生産の測定と定点観測を夕方まで。大潮でも夜中には小魚が集まる。有明海の印象は濁っていて、夜中に光に小魚が集まることはなかったような気がするのだが、透明度の長期変動で表されるように、やはり濁りは減少したのか?15日はライン観測で、以前は午前、午後に面的な観測をやったが、今回は昼の数点だけに限定してリラックスモードで行なった。観測中結構クラゲがいる。大型・小型のミズクラゲと小型の赤クラゲやタコクラゲなど数種類。昨年秋に多くいたビゼンクラゲは、春にはどんな形をしているのだろう?今回はわからなかった。夜は樺島まで移動。船員さんがアジを釣ってくれた。後半はライン観測もなしで、3日間だ。

大潮の湾奥はさすがに濁っています。

諫早湾の開門調査の話題が出ているが、それをやることで本当に何がわかるのだろうか。やや疑問だ。日本海洋学会でこれに関して、WGを作るという話になって、私も参加するのだが。。

船員さんがつってくれWAさんが裁いてくれたおいしいアジ

2010年5月12日水曜日

CREAMS-AP(中国青島にて)


 5月11日に中国の青島の中国海洋大学で、PICES(北太平洋海洋科学機構)のCREAMS-AP(東アジア縁辺海の循環研究のアドバイザリパネル)に出席した。日本からは私の他に東大大気海洋研の蒲生先生、韓国からソウル大のKR Kim博士とKORDI(韓国海洋研究院)のJH Lee博士、中国からはホストの中国海洋大学のSM Liu博士、SOA SIO(国家海洋局第1研究所)のD Xu博士とCAS IO(中国科学院海洋研究所)のF Yu博士が集まった。これまでCREAMS-APでは主に日本海での共同研究についてロシアも入って進めていたが、東シナ海・黄海でも進めようということで、中国の研究者に積極的に参加してもらった。それぞれの国の最近と今後の活動に関して話をした。
 もともと何かをやるために集まったグループでもないので、すぐにこれで共同研究が進むとも思えないが、7月に私が計画している長崎大学長崎丸での韓国EEZ内での航海には、KORDIやSOAのFIOの研究者をすでに誘っており、日中韓の共同研究を進めようとしている。このようなことを紹介したり、10月にワークショップを開催することで、除々に進んでいくことを期待する。
 また日本海は韓国ではEast SeaでありJapan Seaと呼ぶことを拒否しているが、PICESではそれを受けてJapan/East Seaと記述しているケースがある。しかし日本政府はこれに抗議しているので、あえてこの件についても、新しい名前を考えるなどする可能性について触れておいた。本当にこの海域は難しい。
 10日はホテルで、11日は温室レストランでもちろん中華料理だったが、ここの中華料理は他の場所よりも、味が薄めで油も少なめなように思えた。今回はお酒はそれほど飲まなかったためか、70度のきつい白酒も結構楽しめた。10日の夕食の後には長崎丸に乗船予定のFIOのXL Zhang博士とY Liu博士と会い、今時のコーヒー店で打ち合わせをした。

 ヨーロッパを思わせる中国海洋大学の新しいキャンパスで。
 


2010年5月9日日曜日

GCOM-C会議(函館にて)

土日の8・9日に北大水産で、科研費の打ち合わせとして、日本で打ち上げられる2014年ごろ打ち上げられる予定のGCOM-Cに搭載されるセンサーS-GLIの海洋関係のPIの打ち合わせを行った。ミッション・目標等の確認をするとともに、特に重要と考えられる沿岸のアルゴリズム開発と研究をどう進めていくのか、また海外との協力等をどう進めていくのかじっくり議論することができた。北大は斎藤さん、平譯さん、高橋さんの他、札幌の平田さん、東海大の虎谷さん、JAXAの村上さん、山梨大の小林さん、広大の作野さんと、若手を含めての議論で、少しずつではあるが進展が見られた。やはり、IOPと呼ばれる海水固有の光学的特性を出していくことが重要だということが再確認できた。また国際協力に関する分担体制や研究費をとる方向性などについても有る程度の方向性が見えた。

函館につくて迎えに来てくれて、地元産の魚の多い回転寿司「函太郎」でお昼、夜は「よし庵」でヤリイカの活き造り等、泊まりはルートインで少し硫黄臭のする温泉だった。9日夜、直接福岡に入りドーミーインの別の温泉でリラックス。明日からは中国、その後有明海航海だ。

2010年5月7日金曜日

有明航海準備

有明海での航海を控え、今日は荷物を送った。5トンコンテナに来てもらい、基礎生産測定用の甲板水槽をはじめ、40個近いコンテナを送り出した。昨年も有明海と東シナ海の2回行ったが、1航海で16万円の費用がかかってしまう。ずっと晴れていたのに、この日だけが雨。でも学生がしっかりと準備をしてくれたのでスムーズに行った。

油田事故

アメリカのメキシコ湾北部で海上油田の事故があったそうだ。パイプが折れて、どんどん石油が流出しているという。1000m以深とかなり深いので、修理もかなり大変だろう。博士課程の時にいたテキサスも近く、汚染が心配である。

2010年5月6日木曜日

論文購読ゼミ

本日は論文購読ゼミをした。発表者は院生のHA君、留学生のため英語の発表だ。
K.S. JohnsonらのDiel nitrate cycles observed with in situ sensors predict
monthly and annual new production(現場センサーで観測した硝酸塩の日周サイクルから推定した月・年間の新生産)を紹介した。研究室でも持っている硝酸塩センサーを湧昇域に係留し、硝酸塩の日周変動を利用して新生産(あらたに供給された栄養塩で行われる生産)を見積もっている。HA君は前任の才野教授が開発したブイシステムの水温、塩分、クロロフィルのデータを用いて、硝酸塩濃度を求めているので、やや異なっている部分もあるし、海域の状況も大分違うが、硝酸塩の時系列という共通のデータの解析手法を知ってもらう意味でよい論文であった。

東シナ海と中国・日本海と韓国

東シナ海で日本の船が中国船に追いかけられたという、それも中国との中間線の内側である。昔はわれわれも行けていた海域だと思うのだが、中国のガス田開発以来、日本はあまり近寄れなくなった海域だ。非常に大きな問題だと思うが、マスコミ等の報道もそれほど大きくないのはどうしてだろうか。友愛の海と総理が言い、われわれも協調の海のプロジェクトをやっていたが、政治的な実態は中国がどんどん実質的な支配を進めているように思える。中国人はそれぞれはいい人なのだが、国となると本当に強引で、日本政府としてはもっと何とかしていかないといけないと思うが。

日本海では韓国ともめている。7月には韓国のEEZでの観測を計画しているが、まだ許可が下りていない。教科書問題や竹島問題の影響があるのか、心配だ。韓国は日本海もSea of Japanとは呼ばず、East Seaである。太平洋海洋科学機構(PICES)では、韓国の主張でJapan/East Sea (JES)と呼ぶことが多いが、最近日本政府はこれをやめるようにいってきている。韓国人との共著論文ではJESを使っているし、普段のやり取りでもJESと読んでしまっている自分も確かに問題ではあるが、研究者同士の喧嘩はしたくない。何か別のよい呼び名を考える必要があるかもしれない。Tsushima and Liman Current Area (TLCA)だろうか?11日にはPICESの関連会合があるが、その話もしなければならないかもしれず、頭が痛い。


2010年5月1日土曜日

潮干狩り

今日は研究ではないが、多少は関係があるので、家族で潮干狩りに行ったこと。知多半島の南知多、三河湾側の乙方海岸まで行った。連休初日で混むかと思い5時過ぎに出たが、まだ渋滞はおろか走る車も少なくほぼ1番乗り7時前には潮干狩り会場へ。水は懸濁物でかなり濁っていて、透明度は十cm程度か。釣りを試みるが全くあたりはない。うとうとしたりしているうちに徐々に人が集まってくるが、開始は結局10:30ごろで、この時間には駐車場はいっぱいに。料金は大人一人1100円。手前はごろたで掘り難く、奥の砂地に移動。アサリはそこらじゅうにいる。もちろんここは稚貝放流だろう。奥に行くとアサリはいないが、カガミガイ(バカガイといわれたが形が違う)が取れる。マテガイの殻もかなりあるので、丁寧に深めにほるとたくさん取れた。塩を盛っていなかったのが残念。13:30ごろまでにはかなりの収穫となったので終わりに。
 愛知県はアサリの産地としては全国でも有数であり、スーパーでも多くおいてある上にこれだけレジャーとしても盛んなことは、湾内の植物プランクトンを食べるアサリをどんどん水揚げ消費すると言う意味では非常によいことのように思える。しかし、自然の再生産でとても追いつけるとは思えず、これだけ多くの稚貝をどこでどう確保しているのか、潮干狩りでの撹乱は本当に生態系によいのか、マテガイ等他の貝類の多様性は保たれているのか、疑問が残る部分もある。全国的にはアサリの漁獲量はかなり減少しているらしいが、現状が真に持続的なシステムになっているのか、伊勢湾・三河湾でも検証が必要であろう。
 砂抜き後、食べたが、どれもおいしい。マテガイは見てくれは悪いがとてもよい味だ。カガミガイも肉厚でかなり食べ応えがある。


2010年4月26日月曜日

赤潮プロジェクト会議

4月26日は宇宙利用促進調整委託費で行っている「赤潮被害軽減のための衛星利用実証試験」の会議を行った(1月14日も参照)。メンバー(再委託先)の大分水試の宮村さん、瀬戸内水研の板倉さん、東大農学生命研究科の古谷さんと、協力者として中央水研の鬼塚さんに来てもらい、それぞれの進捗状況の報告と今年の計画について話をした。プロジェクトは昨年末から始まったが、今回が初めての会合で、改めて全体の認識を深めてもらった。
名古屋大が全体統括と衛星データ作成、宮村さんが大分沖での調査、板倉さんには他県への普及のためのフォーラム形成、古谷さんには種類判別の可能性に関する研究をしてもらう。赤潮発生自体の機構自体はなかなか難しいが、流されてくる赤潮に関しては、衛星等である程度予察ができることが期待される。今年の赤潮の時期に向けて万全を尽くしたい。
まだ完成版ではないが、以下のホームページもオープンした。
会議の後には、古谷さんにHyARCセミナーで「亜熱帯域の窒素固定」について話をしてもらった。面白い話題に普段こられない人たちも来てくれたのはよかった。
皆さんには、昨晩入ってもらい、伏見のウナギと鳥の老舗「宮鍵」で懇談し、そこでも暑い赤潮論議が行われた。

2010年4月25日日曜日

長崎の秘書の名古屋訪問

4月24日に長崎大学で10年間秘書をしてもらったYYさんが名古屋に来たのでパーティをした。もう子供も大きくなり、一人でミュージカル鑑賞とお城巡りとのことで、うらやましい限りだ。
私の家族、元学生のWAさん、現学生のST, YH, ST, AM君とPDのSCさん、ESさんとその家族、現在の秘書のWAさんと子供さんで、総勢大人12名、子供4名と大所帯となった。名古屋駅近くで働いている卒業生のWAさんが幹事で、「かしわやま」というおしゃれなお店だ。先日行った本山の「さかなやま」と同じ系列のようだ。
YYさんに始めてもらった時は私の子供もまだ小さかったのだが、もう中学生だから驚きだ。子供4名は比較的年齢は近いのだが、これぐらい大きくなってくると、少し打ち解けるには時間がかかるが、少しは仲良くなったようだ。家内と新旧の秘書もかなり話が盛り上がっていた。
楽しい一時だった。

2010年4月24日土曜日

華東師範大学お客さん

4月23日は、中国華東師範大学からLi Daojiさんと、Lu Jingjingさんが訪問した。
Li さんは以前東大海洋研の小池先生のところに滞在しており、私も長崎大の中田先生を通じて長崎と中国で会っている。今回はLuさんをつれて、長崎、名古屋、東京を回り日本の研究者とあわせる役割のようだ。Liさんは、この7月の東シナ海の航海にはPDと学生が乗船してもらうことになっており、また共同研究のプロポーザルをだす相談をした。この二人は先日同大学から来た人たちとも近く、今後大学間の関連を深めるのもよい。
一方、Luさんは気候変動による東アジア周辺のwetlandへの影響の共同研究を立ち上げようとしており、その相手を探しているようであった。名古屋大学の辻本先生と興味が近いようで、辻本先生の研究室でもしばらく懇談をした。辻本先生の研究室は沿岸に関する活動を活発にされているが、この1年間お話する機会が少なく、その意味でもよい機会となった。
お昼はふー助でおそば、夜は鳥謹で鳥料理の接待となった。夜の部にはGCOE助教のLiuさん、山下さんにも来てもらったが、Liuさんが中国語でいろいろと話を聞いてくれ、Luさんの熱心さが伝わってきた。
帰りは偶然、道路で三野、阿部、地球研の檜山、JAMSTECの栗田と一緒になり、水研の昔話・裏話(?)等を聞く二次会(晩酌屋バグース)の機会に恵まれた。

2010年4月16日金曜日

ゼミ・片付け・新歓

4月15日は今年度初めての論文購読ゼミを行った。今回は留学生のSTさんがKJW Hydeらの「マサチューセッツ湾における衛星基礎生産モデルの評価と応用」を英語で発表した。われわれも衛星データで基礎生産の推定をおこなっているが、その論文も引用してくれていた。結局大切なパラメータは平均値を使ってしまっているところがやや荒っぽいが、確かにわれわれも難しさを感じていたところで、このようにばっさりやるのもひとつの手である。なんといってもうらやましいほどの豊富な現場データが強みである。

この後、研究室の片付けをやった。昨年度は、もともと前任の多くの荷物が残っているところに、大量の荷物を持って引っ越してきて、すぐに水漏れ騒ぎや学生部屋のアスベスト撤去、実験室の回収、倉庫の棚作りなどが続き、荷物の整理ができなかった。今年度は当面毎週片付けをすることにした。学生部屋の実験スペースと倉庫を中心に大分片付いて部屋らしくなってきて、これでしばらく落ち着きたいところだ。
夜は新歓で世界の山ちゃん池下店へ。名前は聞いていたが行ったことがなかったため、楽しみにしていた。結構量も多く、味も悪くない。ここは今後も使えるかもしれない。今回は修士に静岡大学理学部からOT君が入った。伊勢湾をやりたいとのことで、今後の戦力に乾杯。

2010年4月13日火曜日

授業初め

今日は今学期初めての授業が2コマあった。1時間目は全学教育の大気水圏環境の科学で、医学部、理学部、農学部の1年生が大半だった。海洋のことを話すことがシラバスにあったため、少人数であるが海洋の話に期待した学生が来ているようだ。今日は主に自分の経歴と、人間と植物プランクトンの関係について考えさせた、特に理学部でもう少し海洋に興味を持つ学生がいればよいのだが、別の講義を受けているのだろう。話の途中で諫早湾干拓の話をしたが、大半の学生が知らないことにはショックを受けた。確かに問題となったのはすでに10年も前で、学生たちはまだ小学生であり、また最近こちらでは報道はほとんどないので仕方がないのかもしれない。
3時間目は博士前期課程1年向けの地球学1で、こちらはオムニバス形式のまとめ役のため、今日はガイダンスを行った。受講者は主に、環境学研究科だが、一部農学研究科と理学研究科の学生もいた。地球学では宇宙からの影響から、大気、陸域、海と、かなり広く地球環境に関する内容を話すので、狭い専門に閉じこもりがちな大学院生にはよい講義であろう。ただ2回限りなので、教えられることが限られてしまうことは仕方がないかもしれない。

2010年3月30日火曜日

中国長江流域研究者のセミナー


3月30日に国立環境研究所の王勤学さんとともに華東師範大学、長江水利委員会の先生方が訪問され、GCOEの一環としてセミナーが開催された。

王勤学さんは流域から海まで含めた環境研の長江プロジェクトの話をされた。1月に環境研から名大にこられたLiuさんからも陸側の研究に関して聞いており、また海側に関しては学会等で話を聞いていたが、名大で進めようとしていることとの接点も多く、今後ぜひ協力してやっていきたいところである。

一方、華東師範大学の楊凱さん、王天厚さん、蔡永立さん、長江水利委員会の叶閩さん話では、上海市がかなり水質や沿岸環境の保全に力を入れてつつあることはわかったが、都市から少し離れるとまだまだ保全が追いつかない現状が伝わってきた。以前、南京大学でも聞いたが、中国の大学の先生は政府の調査やコンサルタントをかなり請け負っているらしいが、今回の発表でもそれに近い印象があった。華東師範大学の先生方が、こちらの研究室でも共同研究をしようとしているLi Daojiさんのこともよく知っていたのはよかった。

本山の和風居酒屋「さかなやま」での懇親会、さすが店長に写真をとってもらうとこうなる。

2010年3月29日月曜日

海洋学会春季大会

3月26日から日本海洋学会だった。26日はシンポジウムだけで、私は東シナ海のシンポジウムに出席した。このシンポジウムは九州大学のプロジェクトの報告会であり、発表が九州大学の研究者に集中しすぎていることが、学会のシンポジウムとしてはやや不適切な気がした。シンポジウムの後は、沿岸環境部会の事業部会と委員会があり出席し、沿岸環境部会としての今後のシンポジウムに関して議論し,東シナ海に関する大気・海洋相互作用や沿岸による衛星利用などの提案をした。
27日は、朝から学生の発表が2件あった。1件は有明海の混合による光環境の変動への植物プランクトンの応答に関して、もう1件は東シナ海のクロロフィルに関して、衛星センサーであるSeaWiFSとMODISの比較をしたものだ。いつになく一人の準備が進んでおらず、ぎりぎりになってしまったが、何とか発表はこなしていた。物理系ではやはり大気・海洋の相互作用に関する内容が多いようだ。昼休みには、論文賞選考委員会とJOの編集委員会で、26日の晩に続きお弁当だ。夜は大学の指導教員だった高橋先生を囲む会で、懐かしい先輩方と会うことができたが、少し飲みすぎた。
28日は、総会と学会賞の受賞講演、懇談会があり、その後学会賞をもらった最近クラゲで有名な広島大学の上真一教授の受賞記念パーティーに参加した。やはり広島大学で動物プランクトンを研究していたというジャズプレーヤーの坂田明さんもこられており感激である。プランクトンに関する曲もあるようで、このような人がもっと海のことを宣伝してくれるとよい。
大学の都合で、今回は半分だけの出席となってしまった。



2010年3月16日火曜日

GCOE国際シンポジウム

3月15・16日にGCOEプロジェクト「地球学からの基礎・臨床学への展開」の国際シンポジウムアジアにおける複合的環境問題をどう解くかが開催された。基調講演として、エルンスト・フォン・ワイツゼッカー (持続的資源管理のための国際パネル共同議長・ローマクラブ会員)から「環境学ではどのように科学と政策を結びつけるか?」、武内和彦(国際連合大学副学長)から「人と自然の関係の再構築-SATOYAMAイニシアティブ」、ハンス=ペーター・デュール(マックス=プランク物理学研究所名誉理事長・ローマクラブ会員)から「物質と生命の驚異-その「現実」をいかに理解するのか」、真鍋淑郎(プリンストン大学・名古屋大学特別招聘教授) から「地球温暖化は水循環をどう変えるか」の講演があった。その他に、伊勢湾流域圏、中国を中心とした北東アジア圏、ラオスを中心とした東南アジアの各地域での活動の講演があった。
 特に印象に残ったのは、ワイツゼッカー 先生もデュール先生も、これまでの欧米的な細分化する科学と論文は限界に来ているとの発言である。たしかに、特に環境を考える場合には細分化だけでは限界が来ていることはたしかである。しかし、細分化する科学を抜きに人間の進歩は不可能であるし、全ての人間が細分化を捨てて統合化だけを目指すこともできないことは明らかである。彼らももともとは細分化した科学で卓越した業績を上げてきた科学者であり、その重要性や統合化の難しさも十分にわかっているはずであり、その上での発言と捉えられる。その点、真鍋先生はかなり現在の科学に立脚した考え方で、個人的には比較的わかりやすい。
 このGCOEでは学生や若い研究者に統合化を促すことにかなり重点がおかれているが、彼らには自分たちのある程度細分化した科学の重要性を認識してもらった上で、統合化にむけてどうしたらよいか広い知識で考えてほしい。とはいっても私が司会をした名古屋大学の地元の伊勢湾流域圏の話でさえ、非常に広い範囲の内容になり、それをどうまとめるかはまだまだこれからのチャレンジである。
 一方、竹内先生の講演では、里山をモデルにするべきであるが、同時にそれがうまくいってこなかったことを認識しなければならないことも指摘された。古いシステムにどう学び、新しい知識をどうそこに生かして新しいシステムを作るかまさにこれが統合化なのかもしれない。
 懇親会係としては、多くのスタッフの協力で全てが順調にいったことに感謝である。

2010年3月11日木曜日

黄海生態系シンポジウム


 3月11日に今度は韓国国立水産科学院主催の黄海生態系シンポジウムに招待され、全羅北道の群山大学に来ている。以前のYLSMEは韓国国立海洋研究院が中心で、ある意味似た部分もあるが、仕方がないだろう。日本人は一人で、中国人としてYSLMEにも来ていた、国家第1海洋研究所のMigyuan Zhu博士とZuelei Zhang博士が招待されていた。

 こちらは韓国の政府ベースで行なっている海洋環境モニタリングプロジェクトの報告会で、韓国・中国が政府レベルで黄海以外も含めて海洋環境に関してどのような活動をしているかがある程度わかった。両国とも非常によくやっており、日本を海洋国とどうしていえるのか疑問に思うほどであった。たしか、韓国周辺で密に定常的に行なわれているモニタリングは、皮肉なことに日本がはじめたのだったと思う。気候変動の影響が問題になっている今、長期データが貴重であるのに、日本は費用削減で最近どんどんモニタリングが減少していることが本当に困ったものである。また、韓国・中国ですでに干拓に関してかなり問題意識があり、特に韓国では政府レベルで環境修復を含め対処が始まっていることには感銘を受けた。

 最後のパネルディスカッションで意見を求められたので、1)日中韓の協力強化の必要性、2)しっかりしたモニタリング体制がないと、何かを行なったり、起きたりしたときの評価ができないこと、3)里海の概念を広める必要があることを提案した。

 また、中国の国家第1海洋研究所には、韓国との共同研究センター(所長がZhu博士)があり、今度はインドネシアと共同研究センターを作ろうとしていること、フランスともその動きがあるとのことであった。中国も着実に海洋研究外交を進めており、このようなことも日本の遅れが気になる。

 今回は韓国宮廷料理を食べさせていもらった。素材の組み合わせを大切にした料理でまさにチャングムの世界である。

 これで1月から続いた海外出張の嵐も一区切りだ。

送別会

 3月8日は研究室の送別会をした。今回は長崎大学の修士修了したMA君、長崎大学の博士課程の途中で就職が決まったTM君、長崎大学と名古屋大学で1年ずつポストドクをしたYBS君の3名がでていく。MA君は残念ながらまだ就職が決まっていないが、どんどん積極的に活動してほしい。TM君は博士途中であるが、それなりに研究も進んでいるので、とりあえず籍は残して、社会人学生として学位を狙うこととなった。就職希望の話は少しは聞いていたが、実際に活動をしていたことは知らなかったので、やや驚いたが、今後も頑張ってほしい。YBS君は韓国出身でアメリカの私と同じ大学で学位をとり、しばらくアメリカ海洋気象局で働いた後に日本に来たが、韓国の海洋研究院でポストドクとなり、今後も研究を一緒にすることになる。少しさびしくなるが、学生が外へ出て行ってこそ大学なので、みんなの今後の活躍を願う。来年度は4月から博士前期課程に一人、10月から中国人の博士後期課程が一人入学の予定で、また研究室の雰囲気も変わるかもしれない。

2010年3月7日日曜日

南京大学


 アモイのYSLMEから南京に移動し、 2月28日-3月1日に南京大学と名古屋大学の第1回共同シンポジウム「気候変化と環境」に出席した。南京大学と名古屋大学とは古くから交流があったようだが、南京大学にClimate Change Instituteが設置され、名古屋大学のGCEOが開始されたのとをあわせて、共同シンポジウム開催となった。大気の気候変動から、大気汚染、陸域生態系、水循環、水汚染等と人間生活まで広いテーマで、私は東シナ海の一次生産の変化に気候変動による長江流量の変化と富栄養化が関わっている可能性について話をした。海洋関連は私一人であったが、気候変動と東アジアの環境についてで関連する話題も多く、広い視野で勉強になるシンポジウムであった。

 例のごとく、中国側の接待は相当なもので、今年12月に名古屋大学で第2回を開催するとのことだが、お返しが大変そうである。また、在名古屋中国人のGCOE准教授のLCさんと院生のCYさんもいろいろとやってくれて助かった。彼女たちのパワーにも圧倒される。

 南京大学には地質・地形関係では海洋の研究者がいることがわかり、夏の長崎丸にも興味を持ってくれた。さらにこのシンポジウムにあわせて、10月から来る可能性のある中国人の学生が会いに来てくれて話しをすることができたのはよかった。

 南京滞在中に、地球研の長江プロジェクトが来年度は困難であることがわかり残念であったが、今年度体制を組みなおすことでチャレンジすることとなった。一方で、以前から交流のある華東師範大学のLi博士から、YSLMEと同じUNDP/GEFの枠組みで長江河口・東シナ海のプロジェクトを考えたいとのメールが来た。この枠組みを準備することは容易ではなさそうであるが、いったんできればYSLMEのように、国家間の環境保護協定のような方向に進むことが期待でき、非常に重要だと思われる。こちらも何とか進めて行きたいところである。

 中国はGoogleと仲が悪いからか、このブログを見ることができなかった。
 古い南京大学本部棟と南京市の近代建築の対比。


2010年3月3日水曜日

黄海大生態系プロジェクト(YSLME)


 2月24-26日に中国アモイで開催されたYSLME(黄海大生態系プロジェクト)の第2回科学会議に出席しました。LME(Large Marine Ecosystem)はアメリカ海洋気象省(NOAA)が海域の生態系保全のために提案した概念で、世界の大陸棚域を64海域に分けており、黄海をはじめいくつかの海域はUNDP/GEF (国連開発計画地球環境ファシリティ)からお金がでて生態系保全の研究が進められています。今回のYSLMEの会合は、韓国(韓国海洋研究院)と中国(国家第1海洋研究所)に、最近北朝鮮も参加して行なわれた5年間のプロジェクトの締めくくりで、これまで行なわれてきた研究成果をまとめ、次の継続プロジェクトを提案するための議論をする趣旨でした。

内容的には黄海全体の物理・生物・化学・漁業環境から、沿岸の干潟の管理や政策提案まで幅広く、特に興味深かったこととしては、中国と韓国が黄海中央部で共同観測行ったことや、大きな国際共同プロジェクトの中にミニプロジェクトと呼ばれる個人提案の小さなプロジェクトが多く取り上げられていたことがあります。私はリモートセンシングを利用して、この10年間の黄海のクロロフィル量は東シナ海で見られる長江の影響ははっきりせず、増加傾向があり富栄養化の影響と考えられること、YSLMEのサポートで日中韓の研究者が共同データベースを作成し、衛星データの検証と新しい手法開発をしていることを紹介しました。またNPECの寺内さんが共著で衛星データを用いて広い範囲での富栄養化の判定を行なう手法について話をしました。

日本のエチゼンクラゲに関しては中国側はまだ黄海・東シナ海で発生していることを認めたくないようでしたが、全体的に韓国と中国の研究者はうまく協力を進めているようで、さらに北朝鮮も含めて黄海の環境保全のためのコミッションを策定するような動きが進んでいるようでした。黄海周辺ではそれぞれが同じような立場でいることが幸いしているのかもしれません。東シナ海の問題となると上流・下流がはっきりしたり、領土問題や台湾の問題などもでてくるので厄介ですが、ぜひ東シナ海でもこのようなプロジェクトがあると良いと感じました。

最終日は誕生日で、おどろいたことにホテルからの差し入れがありました。


2010年2月20日土曜日

SAFARIとChloroGIN(インド)


インドのコーチンで2月15-17日までSAFARI(リモートセンシング画像を利用した水産と養殖での社会利益)、18-19日にはChloroGIN(クロロフィルに関する地球統合ネットワーク)の二つの会議に参加した。どちらも現在イギリスのPlymouth海洋研究所のTrevor Platt博士とShuba Sathyendranath博士夫妻が、GEO(地球観測に関する政府間作業部会の一貫として数年前に始めたプロジェクトである。

SAFARIは衛星データを水産のために利用する活動で、今回初めての国際シンポジウムであった。衛星データを漁業、資源管理、養殖などに利用した、世界各国での例が発表された。アメリカ・ヨーロッパはもちろん、南アメリカ、特に地元インドの発表が多く紹介され、近年の急激な進歩には驚かされた。私は今年度から開始した海色データの養殖での赤潮被害削減に関する試みを紹介した。日本からはほかに、北大水産の斎藤誠一博士と元水産研究所の松村皐月博士が発表をおこなった。各国の国策といえる動きを聞いていると、日本の現在の体制の貧弱さを強く感じた。日本も海洋基本法を受け、海洋利用・管理についてもっと国策として進めることが絶対に必要である。

ChloroGINは、沿岸でのクロロフィルaを中心とした海色衛星データと現場データを、特に発展途上国に参加してもらって収集、利用していこうというプロジェクトである。すでにヨーロッパ、アフリカ、南米、インド洋で動いており、私は主に東アジアでの参加を促進させる立場で参加した。こちらも各国あるいはEUを中心として、どんどん動いているのに対して、衛星計画が2回失敗した日本はやや遅れ気味である。ただNPECで進めているNOWPAP/CEARACの活動はかなり興味をもたれ、正式にChloroGINに参加することとなった。東南アジアではこれまで動きがなかったが、今回東南アジアから参加した何人かも日本とのつながりが深く、日本が中心となってまとめていくことが強く望まれ、私としても動いていくことになる。

5日間、朝から晩まで和やかながら忙しいスケジュールであったが、朝昼晩と始めての本場のインド料理をしっかりと堪能した。また映画でも有名なインド人のダンス好きも改めて感じさせられた。町中では車はややうるさいが、みんな人が良さそうであった。シンガポールから直行便があるのも楽だ。名古屋コーチンのもとはこの町の名前と聞いたが、確認はできなかった。でも周辺の鶏は名古屋コーチンと良く似ていたと松村さん談。

会議の後、以前から知っていたインド人の研究者の家に呼ばれたが、非常に広いのに驚き、さらに彼が現在のポストをやめて、マレーシアに単身赴任すると聞かされ、また驚いた。会議を主催した二人もいろいろな国で活躍してきた大物だが、日本人も日本にとどまらないで世界で活躍するような人材を育てていく必要がある。

ソーシャルイベントでの地元料理(右手だけで食べます)

2010年2月8日月曜日

東シナ海ワークショップ

2月7・8日は長崎大学の松岡先生と九州大学の松野先生が続けてやっていた東シナ海関連の2本の振興調整費の最終国際ワークショップが福岡であった。前者は平成18年度から昨年度までの有害藻類ブルーム(HAB)に関する研究、後者は平成19年度から今年度までの物理環境と栄養塩に関する研究であるが、石坂も両方に参加して海色衛星データによって東シナ海の赤潮と植物プランクトンの色素クロロフィルの変動を研究した。今回は日本の他、韓国、中国、台湾、ベトナムの研究者が様々な講演があり、石坂も学生のYH君とMT君の結果を中心に衛星で観測した長江プルーム中のクロロフィルの変化について話をした。東シナ海での海水の循環とそこに含まれる栄養塩の挙動に関してはかなり複雑な課程であるが、最終的な討論では、おぼろげながら全体像が見えてきたように思えた。今後、さらに国際的な協力関係を継続していくことで合意した。

あまりに出張が続き、出るときに家内に次はいつ来るのと言われてショック。でもまだ年度内にインド・中国・韓国・東京と続く。

2010年2月5日金曜日

JAXA-水研報告会

2月5日はJAXAと水研の共同研究の報告会で再び東京であった。これで今年の一連の水産研究所関連の会議は最後である。この報告会は日本がみどり1号(ADEOS)ではじめての海色衛星をあげることになってから15年ほど続いている。みどり1号と2号(ADEOS-II)と失敗が続き、ようやく次のGCOM-Cプロジェクトが動き始め、水産研究者には少しずつ期待が高まっているようだ。特にGCOM-CのSGLIは250m解像度ということで沿岸利用の期待が強い。私も赤潮を抽出するPIとなっており、それをどう実利用につなげるかの話をした。若手が出てきていることは別の意味でも期待される。

大型クラゲ報告会

2月3日は再び横浜で大型クラゲの報告会があった。今度はこちらが研究成果を発表する立場での参加である。2008年はほとんど出なかったものの、2009年には今まででも出現が多い状態であったが、日本海での移動のコンピュータシミュレーションなどは随分とうまく表現できていることに驚いた。私の発表は1997年からの衛星データによって、エチゼンクラゲの発生が顕著になった2003年ぐらいから黄海の植物プランクトン量(クロロフィル)が多くなっており富栄養化の可能性があることと、発生が少なかった2008年はクラゲがポリプから離れる5・6月の水温が最近ではもっとも低くかったことについて中心に話をした。来年は中国海域での調査を申請するようで、申請が通ることを願う。

2010年2月2日火曜日

修士論文発表会

2月1日・2日は修論発表会だった。20分の発表と10分の質問で、長崎大学生産科学研究科では12分+3分だったから、随分と長く感じる。そのため質疑の内容はかなり濃く、学生にはきついかもしれないが、よい経験のはずである。今年は名古屋大学で修士を取る学生はいないが、今後こちらとしても、今まで以上にしっかりとした教育をしなければならないと感じた。ちなみに先に長崎大学で一人修士の発表をさせたが、現在の指導教員によれば、しっかりとこなしたようである。秋に一度、学会発表をさせたのが良かったのだろう。

久しぶりに大学にいたら、秘書のWAさんにジプシーのようですねと呼ばれてしまった。この年度末は外周りのいろいろなことを入れすぎた。

2010年2月1日月曜日

生物大発生

1月27-29日は水産総合研究センターの生物大発生についてのプロジェクトの推進会議と運営委員会があり、運営委員の立場で出席した。このプロジェクトは「クラゲ類の大発生予測・制御技術の開発」と「魚種交代の予測・利用技術」の二つのプロジェクトからなり、それぞれ広島大学の上真一先生と東北水研の斎藤宏明さんがプロジェクトリーダーをつとめ、これで3年目が過ぎた。毎回このプロジェクトの進行には驚かされる。クラゲの発生や魚種交代はいずれも古くから知られていた疑問ではあるが、これまであまり研究がすすんでいなかったが、ここへ来て急激に理解が進んでいる。特に魚種交代に関しては、海洋物理学からプランクトン、そして魚まで一貫した理解が進みつつあり、またコンピューターモデルによる予測も可能になりつつあるのは驚きである。そしてそれを産業に結び付けるまでの視点で多くの研究者が一丸となって研究を進めていることはすばらしいことである。クラゲに関しても、私も一研究者として参加し、来週委員会のあるエチゼンクラゲの国際共同研究とあわせ、随分と理解が進みつつある。

帰りは新幹線の事故でさらに1泊することになってしまった。提出締め切りのエチゼンクラゲの報告書を書きながら帰ることになった。