2010年7月9日金曜日

大分赤潮観測


6月に続いて7月5-8日に、大分県農林水産研究センター水産試験場(大分水試)の豊洋に乗船し、赤潮調査を行った。梅雨の最中ということで、雨を心配したが、雨がひどくなかっただけではなく、7日(たなばた)に奇跡的にきれいな衛星画像を取得できた。朝は濃霧であったが、昼ごろには霧も薄くなったので期待していたところ、夕方には北大水産学研究科の斎藤研究室で受信したデータが名大地球水循環センターで自動処理され、ホームページ上に画像がきちんと表示された。


赤が別府沖の珪藻赤潮、青が赤潮でない海、黒はデータのない部分



この時期にリアルタイムで船と衛星の同時データが取得できたことは本当に幸運である。正直、不謹慎ではあるが、研究面では有害な藻類の赤潮も観測したいところであるが、それはまたの機会でよい。聞くところによると、鹿児島県の八代海では昨年に続いて、有害赤潮のChattonella antiquaによる大きな被害が出ているとのことだ。赤潮の被害削減にはまだ遠い。

今回の観測では先月以上に多くの機材を積み込み、豊洋の乗組員には御迷惑をおかけした。観測への協力に感謝したい。