2009年11月27日金曜日

クラゲ国際ワークショップとW-PASS集会

25-26日は博多で大型クラゲの国際ワークショップ、25-27日は札幌市の定山渓温泉でW-PASSの全体集会があった。ダブルブッキングということで、25日は発表と昼食後数題聞いた後に、飛行機で札幌に向かった。博多でターミナルを間違えて心臓が破れるぐらい走った。定山渓温泉は千歳空港からも距離があり、行くまでは不満も感じたがなかなかよいところであり、ホスト(YYW)に感謝。

大型クラゲのワークショップは日中韓の大型クラゲ研究の状況について報告するもので、初めて出席したが日本語を中国・韓国語に同時通訳するというなれない発表であった。自分の発表に関しては、大型クラゲのデータを直接扱っていないので、やや難しいところがあったが、昨年の黄海での春先の低温が発生量が少なかったことの原因ではないかとの仮説には、他の年が合わないとの反論もあった。ただ、定量的なデータがはっきりしていない上に、時系列が短すぎるところが難しいところである。中国側からは、国を背負っているところは仕方がないだろうが、中国の責任ではないという主張が入り、科学的には疑問を感じられる発言が気になった。もちろん日本側としても、責任を押し付けるのではなく、一緒に良くしていくべきという姿勢をどう出すかが大切であろう。

一方、W-PASSの会合は、大気と海洋相互作用と物質循環に関する特定領域研究「大気海洋物質循環」の全体集会で、こちらもいままでいろいろ重なって初めての出席であった。日本の関連の研究者の多くが年寄りも若手も出席する会合で、広い分野で活発な議論がじっくりとでき、このあたりが特定領域研究のよいところである。この研究室でもかなりやっている台風の研究は着実に成果が上がっている。大気化学との連携では、海の生物に重要な鉄や窒素、リンがどこでいつどのような形で供給されるか知りたいところであったが、まだ充分でないような感じがした。降雨・エアロゾルは衛星でも観測できるので、そのあたりを協力してみるのもよさそうである。

帰りは札幌ビールでジンギスカンをいただいた。