2013年7月30日火曜日

東シナ海航海

 7月19日から29日は、毎年の長崎丸での東シナ海航海だった。昨年度は、対馬海峡を中心に観測を行ったが、今年は再び済州島の南の韓国の経済水域に行くことができた。また例年、中国・韓国からの参加者が多かったが今年は韓国海洋研究所だけと比較的少なく、主に名大、九大、長崎大、富山大のグループだけとなった。一方で、今年はこれまでにない画期的な試みとして、富山大のZJ先生のおかげで、中国海洋大学の調査と同じ時期に観測ができ、韓国経済水域の定点周辺で落ち合うことができた。合うといっても、あまり近寄ることはできず、人の姿は見えないぐらいの距離ではあった。また、もう一つ画期的なこととしては、あちらの船には中国からの留学生XYJ君が乗船し、クラゲの目視調査等を行っている。
 今年の航海では、最近にしては珍しく、エチゼンクラゲが多く、それま比較的大型の個体が多かったようだ。これは我々が衛星で測定した、春先の黄海の水温が最近より少し高めであることと関連しているように思われる。水温はエチゼンクラゲの大発生が続いた2002-2007年よりは低いのでおそらく、大発生にはつながらないのではないかと思われるが、今後も注意が必要だろう。
 
いつもの記念写真
中国海洋大学の船
エチゼンクラゲ

カツオドリでしょう。優雅です。