6月12日はまたGCOE関係で藤前干潟と長良川河口堰の見学に行った。藤前干潟は周辺が埋め立てられた中に残った干潟にごみ埋め立て処分場の計画が発表され、市民運動のかいあって、諫早締め切り直後に計画が撤廃され、ラムサール登録もされたことで有名な場所だ。いってみるとまさに都会の真ん中に残された海のオアシス(?)で、NPOが運営する活動センターではボランティアによる見学会もおこなわれている。干潟にでると表面に珪藻の濃い色が目立ち、生産性はきわめて高い。シジミやヤマトシジミ、ソトオリガイなどが多かった。仕掛けてあったわなにはウナギも入っていた。漁業が成り立つほどではないことは残念だが、都会の海で自然海岸がなくなっていくのは仕方がなければ、このような共存のしかたもあるのかもしれない。また、浄化能力がどの程度なのかの、研究なども面白そうである。ただ川からの土砂の供給が減少して、今後も維持できるのか心配な面もある。
隣のゴミ焼却場へはゴミ収集車が頻繁にゴミを運ぶ。
この後は長良川河口堰へ。治水、利水、塩害防止のために建設された巨大河口堰で、魚道整備など環境面への配慮もされているが、伊勢湾の漁業に影響が出ている可能性についても聞いたことがある。本当にこれが必要なのか、他の方法がなかったのか、疑問は残る。さらに輪中の郷へ、昔からの中洲の変遷に関する説明には驚かされた。そこで水と共生して生きていた人々の生活が、伊勢湾台風を契機に大きく変わったとの説明だった。絶対に決壊しない堤防はない中で、最悪の場合考えて準備しておく必要があるとの言葉は重い。
何やら宇宙的な長良川河口堰