2013年6月3日月曜日

研究集会「東シナ海陸棚域の物質循環に関わる物理・化学・生物過程」


2013年5月2・3日に高等総合研究館カンファレンスホールにおいて標記の研究集会を開催た。この研究集会は、名古屋大学地球水循環研究センターと九州大学応用力学研究所が長崎大学、富山大学と共同で行なっている東シナ海の生物生産への長江希釈水の影響に関する研究の状況をまとめ、2013年7月に予定されている東シナ海航海の計画を策定する目的で行なった。また、周辺海域に関する研究についても発表してもらいました。参加者は学外10名(うち九州大学3名、長崎大学4名、富山大学1名、愛媛大学1名、西海区水産研究所1名)、学内16名の26名だった。
 前半は関連する研究で行われてきた結果で、東シナ海・黄海の潮汐同化モデル(岩清水)、台湾海峡流量の季節変動と風(松野)、対馬海峡東のフロント渦(千手)、東シナ海の栄養塩ソースと栄養塩・クロロフィルの季節変動(郭)、東シナ海のクロロフィルとシネココッカスの季節変動(長谷川)についての話題提供があった。後半は、これまでの済州島南で行ってきている研究内容として、微量栄養塩の季節変動(江藤)、乱流微細構造観測(松野)、窒素・リン循環(梅澤)、基礎生産に関連する鉛直物質輸送(石坂)、硝酸躍層(武田)に関して、まとめと特に今年度の研究計画についての議論を行い、特に今年度新しい試みとして中国海洋大学の共同観測計画の提案(張)があった。
これをもとに、7月に予定されている済州島南部での長崎大学練習船による航海と、同時に行われる中国海洋大学の東方紅との共同観測の仕方について計画を策定した。