2010年3月7日日曜日

南京大学


 アモイのYSLMEから南京に移動し、 2月28日-3月1日に南京大学と名古屋大学の第1回共同シンポジウム「気候変化と環境」に出席した。南京大学と名古屋大学とは古くから交流があったようだが、南京大学にClimate Change Instituteが設置され、名古屋大学のGCEOが開始されたのとをあわせて、共同シンポジウム開催となった。大気の気候変動から、大気汚染、陸域生態系、水循環、水汚染等と人間生活まで広いテーマで、私は東シナ海の一次生産の変化に気候変動による長江流量の変化と富栄養化が関わっている可能性について話をした。海洋関連は私一人であったが、気候変動と東アジアの環境についてで関連する話題も多く、広い視野で勉強になるシンポジウムであった。

 例のごとく、中国側の接待は相当なもので、今年12月に名古屋大学で第2回を開催するとのことだが、お返しが大変そうである。また、在名古屋中国人のGCOE准教授のLCさんと院生のCYさんもいろいろとやってくれて助かった。彼女たちのパワーにも圧倒される。

 南京大学には地質・地形関係では海洋の研究者がいることがわかり、夏の長崎丸にも興味を持ってくれた。さらにこのシンポジウムにあわせて、10月から来る可能性のある中国人の学生が会いに来てくれて話しをすることができたのはよかった。

 南京滞在中に、地球研の長江プロジェクトが来年度は困難であることがわかり残念であったが、今年度体制を組みなおすことでチャレンジすることとなった。一方で、以前から交流のある華東師範大学のLi博士から、YSLMEと同じUNDP/GEFの枠組みで長江河口・東シナ海のプロジェクトを考えたいとのメールが来た。この枠組みを準備することは容易ではなさそうであるが、いったんできればYSLMEのように、国家間の環境保護協定のような方向に進むことが期待でき、非常に重要だと思われる。こちらも何とか進めて行きたいところである。

 中国はGoogleと仲が悪いからか、このブログを見ることができなかった。
 古い南京大学本部棟と南京市の近代建築の対比。