2010年5月12日水曜日

CREAMS-AP(中国青島にて)


 5月11日に中国の青島の中国海洋大学で、PICES(北太平洋海洋科学機構)のCREAMS-AP(東アジア縁辺海の循環研究のアドバイザリパネル)に出席した。日本からは私の他に東大大気海洋研の蒲生先生、韓国からソウル大のKR Kim博士とKORDI(韓国海洋研究院)のJH Lee博士、中国からはホストの中国海洋大学のSM Liu博士、SOA SIO(国家海洋局第1研究所)のD Xu博士とCAS IO(中国科学院海洋研究所)のF Yu博士が集まった。これまでCREAMS-APでは主に日本海での共同研究についてロシアも入って進めていたが、東シナ海・黄海でも進めようということで、中国の研究者に積極的に参加してもらった。それぞれの国の最近と今後の活動に関して話をした。
 もともと何かをやるために集まったグループでもないので、すぐにこれで共同研究が進むとも思えないが、7月に私が計画している長崎大学長崎丸での韓国EEZ内での航海には、KORDIやSOAのFIOの研究者をすでに誘っており、日中韓の共同研究を進めようとしている。このようなことを紹介したり、10月にワークショップを開催することで、除々に進んでいくことを期待する。
 また日本海は韓国ではEast SeaでありJapan Seaと呼ぶことを拒否しているが、PICESではそれを受けてJapan/East Seaと記述しているケースがある。しかし日本政府はこれに抗議しているので、あえてこの件についても、新しい名前を考えるなどする可能性について触れておいた。本当にこの海域は難しい。
 10日はホテルで、11日は温室レストランでもちろん中華料理だったが、ここの中華料理は他の場所よりも、味が薄めで油も少なめなように思えた。今回はお酒はそれほど飲まなかったためか、70度のきつい白酒も結構楽しめた。10日の夕食の後には長崎丸に乗船予定のFIOのXL Zhang博士とY Liu博士と会い、今時のコーヒー店で打ち合わせをした。

 ヨーロッパを思わせる中国海洋大学の新しいキャンパスで。