2009年12月21日月曜日
米本昌平さんの講演
2009年12月20日日曜日
【伊勢湾・三河湾と川の環境問題にどう取り組むのか】~国の政策とNGOの役割~
2009年12月18日金曜日
大分水試
大分県の豊後水道沿岸では毎年のように赤潮が発生しており、衛星データを利用して養殖海域に赤潮が来るのを予測した実績もすでにあり、このプロジェクトで重要な役割を果たしてくれる。県も予算が厳しく、このような外部資金を取ることは重要と認識しているようである。夜は卒業生のSS君も交えて、おいしい関サバをいただき、その後別府の温泉つきビジネスホテルに宿泊した。SS君も頑張っているようである。
18日は福岡に向かい、長崎大の社会人博士課程の学生である福岡県の安藤さんとお昼を食べ、博士論文や周防灘の赤潮の話をした。昼過ぎの飛行機で大学に戻りセミナーに出席。今年の出張の嵐もこれで一段落。
2009年12月15日火曜日
練習船共同利用
長崎駅前でばったりと広島在住の長崎大学時代の教え子IYさん(旧姓ITさん)に出会った。
2009年12月14日月曜日
2009年12月11日金曜日
第6回日韓海色ワークショップ
12月10/11日で第6回日韓海色ワークショップを韓国海洋研究所の主催で開催しました。このワークショップは7年前に韓国海洋研究所のアンさんといっしょに始めたもので、1年おきに日本と韓国で開催しています。今回は韓国からは38名、日本から私のグループ5名を含む13名、中国から1名が参加しました。日韓の衛星計画、経年変動、赤潮、アルゴリズム、大気補正など面白い内容が多くありました。韓国の静止海色衛星が来年春に打ち上げられるということで、韓国側はかなり気合が入っていました。特に面白かったのは黄海で問題となったアオノリの大発生は中国沿岸の海苔養殖と関係があるという論文をさらに数値計算で解析した済州大のMoonさんの発表でしょうか。2日目の午後は、黄海大海洋生態系(YSLME)プロジェクトのサポートで行なっている黄海・東シナ海のローカルアルゴリズム開発のまとめを行い、今後もこの日中韓の協力を何とか継続することで合意しました。東海大の虎谷さんの大気補正も期待ができそうです。
1日目の晩は、鴨料理の後、カラオケで盛り上がりましたが、いつもながら韓国人のパワーには圧倒されました。また日本のほとんどの研究費では認められていませんが、一次会の食事の費用ぐらいは研究費で出せるようです。これは本来国際共同研究のような時には重要だと思われます。2日目の晩は、フグ料理でした。
2009年12月9日水曜日
相模湾研究集会
相模湾は東京湾からの水や黒潮の影響が頻繁にあり、単純な系ではないが、CREST/SORSTの10年にわたる研究は一次生産を中心にそこでの物理・化学・生物プロセスとそのつながりを明らかにできつつあると感じられた。CREST/SORSTは終了するが、相模湾では他にも多くの研究が行なわれており、それをつなげる必要があること、また比較沿岸海洋学の観点で他と比較した研究や、全体像を衛星とモデルであらわすことが必要であることなどが議論された。
また現在JAMSTECの才野さんが、私の筑波大時代の恩師で当時東京大学理学部の高橋正征先生が、伊豆沖湧昇の研究を行っていた時の1985年に川口湖で行なった集会の写真とメモを披露した。当時若手を中心に20年後(つまり今)までを見通した研究の方向性を的確に考えており、それがその通りに進んできたことは驚きに値した。最近外洋の研究は鉄や窒素固定などで大きな進展があるが、沿岸でも新たなビジョンを共有することが必要があることを感じられた。
この日はCREST/SORSTの代表である才野さんの誕生日であり、それをお祝いしながら議論が盛り上がった。
2009年12月7日月曜日
衛星リモートセンシングによる海・陸の基礎生産推定に関する国際ワークショップ
国際ワークショップは、前任者で現JAMSTECの才野さんの衛星リモートセンシングによる海洋基礎生産推定に関するJSTプロジェクトの最終ということで、千葉大の本多さんの陸域植生に関するプロジェクト、JAXAの新しい衛星ミッションGCOM-Cと合わせて議論するものでした。才野さん、本多さんのプロジェクトの結果として、新しい手法、プラットフォームでの海洋基礎生産、陸域植生現存量の推定手法について紹介されたほか、モデルと衛星の連携、海外での衛星による気候変動の影響に関する研究例を陸と海でそれぞれ発表してもらい、最後にJAXAの村上さんからGCOM-Cの紹介をしてもらいました。
個人的にもっともショッキングだったのは、Bigelow Marine Laboratory のGoesさんによる、ヒマラヤの氷河融解による気候変動でアラビア海で、緑色夜光虫(Green Nocticulca)による赤潮が頻発化し、深層で酸素化しているという報告でした。
面白いテーマであったと思うのですが、宣伝不足もあり、やや参加者が少なかったことが残念です。海に関しては外部の人も来てくれたのですが、陸域植生に関しては内部にも関係する研究者はいるので期待していたのですが、あまり参加がなかったようです。最近ワークショップ・シンポジウムが多すぎることも事実でしょう。裏番組ではJAXAと名古屋大学の協定のシンポジウムも開催されていたようです。
「伊勢・三河湾の環境と漁業を考える-豊 かな海と魅力ある漁業の再生を目指して」
かな海と魅力ある漁業の再生を目指して」に出席した。コンビーナの一人、知多農林
水事の黒田伸郎さんは、名大水圏(西条研)のOBである。集会としてのまとめは水産
海洋の学会誌に掲載されると思うが、ここでは簡単に内容をまとめ、感想を述べる。
まず基調講演の印南さん(愛知大)は民俗学の研究者で、三河湾周辺で最近ほとん
どなくなってしまった海草・海藻について、以前は肥料の他、石風呂など様々な用途
に利用されていて、資源としてだけでなく、文化も支え、管理もされていたとのこと
を指摘した。
三重水研の水野さんは、浅海定線データや漁獲統計などで最近の50から20年間程度
の変化を示し、栄養塩の総量規制によって栄養塩やクロロフィルなどが減少している
にもかかわらず貧酸素状態が解消されず、かえってこれ以上の栄養塩供給の不足は一
部の漁獲の減少につながる可能性もあることを指摘した(ただし、これにはまだまだ
議論があった)。一方の黒田さんは、古蔵書や聞き取りで高緯度経済成長期以前の漁
場環境の様子を調査し、1日1隻あたりの漁獲量自体は減少していないが以前は市場
に回らない魚は肥料等で利用していたことや、アサリは現在ほどの需要がなかったこ
と、貧酸素は湾中央部だけで発生し周辺では漁獲ができたこと、さらに漁師さんたち
は河口堰の運用後の底質変化が漁業に大きな影響を与えていると認識していることを
指摘した。
また、愛知県水試の宮脇さんは混穫物として、昔は多くなかったヒトデ(特にスナ
ヒトデ)が多く、それが海中投棄されていること、これが貧酸素と関係している可能
性を指摘した。また、岡本さんは三河湾の貝類の漁業について述べ、埋め立て等に
よって漁場が消失して減少したハマグリや赤貝と、むしろ漁獲は増加しているが貧酸
素化で不安定化しているアサリやトリガイの2つのグループがあることを指摘した。
総合討論では、二つの漁協の組合長さんが、漁業が可能な自然環境を守るととも
に、後継者ができるような漁業者の所得を確保できるような価格の安定化が必要であ
ることを述べて終わった。
個人的には、伊勢湾・三河湾は大都市の近郊の内湾であるにもかかわらず、まだま
だ漁場としてもかなりの生産力があり、今後流域圏としてうまく管理していけば、ま
さに「豊かな海」として利用していくことが可能ではないかと感じられた。また科学
的なデータを取得していなかなければならないことはもちろんであるが、今あるデー
タについてもまだまだ解析不足であること、さらに科学的データになりにくい事実や
文化的な知見の重要性も明らかであった。特に、栄養塩の総量規制への批判はあるも
のの、伊勢湾・三河湾を全て平均してでは議論ができないことや、以前は海藻や混穫
物の肥料等への利用が盛んであったことは、持続的な物質循環を考える上で重要であ
ると思われた。また今回は水産系の研究者と漁業者の集会であったが、陸域も含めた
議論も必要であり、まさに名古屋大学のGCOEでも期待される部分ではないだろうか。
2009年11月27日金曜日
クラゲ国際ワークショップとW-PASS集会
大型クラゲのワークショップは日中韓の大型クラゲ研究の状況について報告するもので、初めて出席したが日本語を中国・韓国語に同時通訳するというなれない発表であった。自分の発表に関しては、大型クラゲのデータを直接扱っていないので、やや難しいところがあったが、昨年の黄海での春先の低温が発生量が少なかったことの原因ではないかとの仮説には、他の年が合わないとの反論もあった。ただ、定量的なデータがはっきりしていない上に、時系列が短すぎるところが難しいところである。中国側からは、国を背負っているところは仕方がないだろうが、中国の責任ではないという主張が入り、科学的には疑問を感じられる発言が気になった。もちろん日本側としても、責任を押し付けるのではなく、一緒に良くしていくべきという姿勢をどう出すかが大切であろう。
一方、W-PASSの会合は、大気と海洋相互作用と物質循環に関する特定領域研究「大気海洋物質循環」の全体集会で、こちらもいままでいろいろ重なって初めての出席であった。日本の関連の研究者の多くが年寄りも若手も出席する会合で、広い分野で活発な議論がじっくりとでき、このあたりが特定領域研究のよいところである。この研究室でもかなりやっている台風の研究は着実に成果が上がっている。大気化学との連携では、海の生物に重要な鉄や窒素、リンがどこでいつどのような形で供給されるか知りたいところであったが、まだ充分でないような感じがした。降雨・エアロゾルは衛星でも観測できるので、そのあたりを協力してみるのもよさそうである。
帰りは札幌ビールでジンギスカンをいただいた。
2009年11月17日火曜日
有明海観測
2009年10月30日金曜日
北太平洋海洋科学機構(PICES)
今回は韓国済州島の南のリゾート地、中文の国際会議場で開催された。中文は昨年韓国の新しい衛星のワークショップがあった際にハイアットホテルに来たことがあった。今回の宿泊はハナホテルで、はじめ隣のロッテホテルと比べると貧弱な気がしたが、夜しかいないのには充分なホテルだった。国際会議場までバスはあったが景色の良い道を毎日20分歩いた。関係者も多く泊まっていたので、いろいろな情報交換ができたのもよかった。
到着日の晩は韓国のPICESで重要人物で、専門分野が近く以前から友達のYooさんと、魚料理中心の夕食を取った。夜中に大学からのメールで予算要求していた赤潮の被害削減に関する予算が通ったとのことで、これはこれでかなり大変だ。
24日は午後、クラゲのモニタリング手法に関するワークショップに参加した。エチゼンクラゲの発生はようやく4年分のデータがそろった程度であるが、NOAAではもう少し長く統計解析ができる種類もあり、気候変動との関係の解析が始まっていた。いずれにしてもクラゲのことはまだまだ研究が始まったばかりで研究者も少ないことは事実である。衛星モニタリングの話題も出て、少し発言する機会もあった。残念ながら直接衛星で数を把握することは困難だが、生息環境や経年変動を説明するデータとしては重要な役割を果たすはずである。
25日はビーチでゆっくりしながら論文をチェックし、夜CREAMS-APの会議に出席した。この1年の活動の報告あった他、こちらから黄海・東シナ海を中心に活動を広げるために、9月にワークショップを開催することと、7月の長崎丸の航海をこの活動の一環とすることを提案した。中国からの正式な参加者はいなかったが、Institute of Oceanologyから代理が出ただけでも進歩である。毎回フランス料理は韓国の共同議長KR Kimの趣味だろう。お金も彼がだしているのか?
26日はサイエンスボードミーティングと呼ばれる全体会合だった。SecretaryのSkipがNo Machine-gun Talkといってくれたことは英語圏でない国からの参加者からのことを考えてくれるPICESのよさを感じた。韓国のChangやSuam Kimなど顔見知りからの話も非常によかった。夜の懇親会でも多くの人と話せた。
27日午前中はHAB(有害藻類ブルーム)への対策のセッションに参加した。これから衛星で被害削減のプロジェクトを走らせる上では大切な話である。PDのSon君が発表したが、相変わらず早口である。午後は済州大学校のMoonさんを訪ね、セミナーを行なった。一緒にいったJAMSTECの宮沢さんのモデルの話はなかなか面白く、今後比較をおこなっていくことができそうである。
28日はモデルのセッションにいたが、生態系モデルの最近の発達には目を見張る。午後はCREAMS-APの会議結果をその上のレベルに報告した。中国第1海洋研究所からの人が興味を持ってくれ、来年の長崎丸に誰か乗船できるかもしれないとのこと。うまくといけばよいのだが。
29日はモニタリングのセッションに出席。韓国はまた黄海に観測塔を建てたようで、中国への威嚇をしているようで頼もしい。日本はどうしてこのような動きが下手なのだろう。長崎大学が韓国海洋研究院と共同研究をやっているセマングムの話もあり、事前から事後までしっかりと環境影響を調べており、日本よりかなり進んでいる。夜はワインとスナック付きでポスターセッション。これも大変盛り上がってよい。基礎生産の仕事が少ないので、SJ YooやPenaと今後盛り上げようと意気投合した。
30日は飛行場に行く途中にSon君がいとこのスーパーに連れて行ってくれた。おまけに手作りキムチまでもらってしまった。韓国の人たちの暖かさが感じられた。
全体としては自分の研究や日中韓の共同研究を進める上でも良かったし、他の会議とは異なるPICESのよさを感じた。今後はより積極的にかかわっていくことになるだろう。
2009年10月20日火曜日
GCOE伊勢湾流域圏
2009年10月19日月曜日
CREST/SORST最終会合
2009年10月18日日曜日
2009年10月17日土曜日
2009年9月29日火曜日
海洋学会秋季大会
9月25日から29日まで京都大学で開催された日本海洋学会秋季大会に出席しました。
25日はシンポジウム「生物地球化学的手法で探る日本海環境の動向」にコンビナーとして参加しました。長崎大学時代の教え子の山田圭子さん(現在、韓国水産科学院)に「日本海の低次生産の経年変動」について話してもらいました。全体には日本海固有水の形成に関する話題が多かったのですが、気候変動による影響、深層での酸素消費など、化学、物理、生物の分野を超えた議論ができました。また昼休みには沿岸環境部会事業委員会に出席し、来年の部会主催のシンポジウムについて話し合いました。
26日は有明海のセッションでM2の荒木君が発表しました。沿岸環境でいくつか面白い講演がありました。昼間は論文賞選考委員会、夜は評議員会でした。
27日はポスターセッションでD3の柴田君、D2の山口君、PDのエコさん、以前PDだった佐々木君が発表しました。夜は懇親会。
28日はPDのSon君と自分の発表がありました。昼はJOの編集委員会でした。
29日は九大の松野さんとやっている東シナ海の科学技術振興推進費の会議でした。このお金は今年度一杯ですので、何か別のお金を取らなければ。
京都は情緒があってよいですね。
2009年9月16日水曜日
生物多様性ワークショップ
2009年9月15日火曜日
NOWPAP FP meeting
2009年9月10日木曜日
中国での長江ワークショップと見学
2009年8月27日木曜日
PICES海洋リモートセンシング講習会
2009年8月7日金曜日
2009年7月27日月曜日
2009年7月10日金曜日
2009年6月16日火曜日
東シナ海共同研究集会
6月15・16日に松野健さん(九州大学応用力学研究所)を代表者として共同研究集会「東シナ海海域の海洋環境」を開催しました。この研究集会は、これまでに長崎大学水産学部と九州大学応用力学研究所とで共同で行なってきた東シナ海の生物生産への長江希釈水の影響に関する研究をはじめとした状況をまとめ、7月に予定されている東シナ海航海の計画を策定する目的で行ないました。参加者は学外14名(うち九州大学4名、長崎大学3名、富山大学2名、愛媛大学2名、水産大学校1名、広島大学1名、韓国済州大学校1名)、学内14名の28名でした。
東シナ海の物理・化学・生物現象には、長江からの淡水とその混合過程の影響が大きくかかわっており、また台風などの気象条件もその現象に強く影響していることが明らかとなってきました。
2009年4月25日土曜日
PICESとPAMS
21-22日に釜山で開催されたPICES (北太平洋海洋科学機構) workshop on Status and Trends in East Asian Marginal Sea Ecosystems (東アジア縁辺海生態系の状況と傾向)で以下の発表をしました。
Ishizaka, J., H. Yamaguchi, Sinjae Yoo, Status and trend of primary production in Yellow Sea and East China Sea (黄海と東シナ海の基礎生産の状況と傾向)
続いて23-25日に釜山で開催された第15回のPAMS(アジア太平洋縁辺海会議)に参加しました。共著で以下の発表をしました。山田さんは長崎大学での初めて指導した博士で現在韓国水産科学院勤務、Son君は名古屋大学で現在雇用しているポストドクです。
1. Yamada, K. S.-W. Kim, J. Ishizaka, W.-J. Go, and J.-H. Yun, Area difference of sea surface cooling and chlorophyll increase after typhoon passages in the East/Japan Sea, (Poster)(日本海での台風の通過後の海表面水温低下とクロロフィル上昇の場所による違い)
2.
また新たにメンバーになったPICESのCREAMS-AP(東アジア縁辺海の循環に関する助言パネル)の会合に出席し、共同議長に推薦されました。
同じく、PICESのCFAME(Climate Forcing and Marine Ecosystem: 気候強制力と海洋生態系)の基礎生産に関する部分の原稿を提出しました。
2009年4月8日水曜日
日本海洋学会
1. 荒木正寛、石坂丞二、柴田達也 有明海における透明度と懸濁粒子の関係について(ポスター)
2. 柴田達也、石坂丞二、Sarat C. Tripathy、鈴木祥弘 冬季有明海における成層状態の変化への微細藻類の色素応答
3. 牧野高志、石坂丞二、
4. 山口寿史、
5. 寺内元基、石坂丞二 衛星リモートセンシングが捉えた富山湾におけるクロロフィルa濃度の時空間分布と河川流量
6. 松野健、遠藤貴洋、堤英輔、石坂丞二、山口寿史、Lee Jae-Hak、Jang zsang-Tae 済州島南西の長江希釈水域における蛍光光度の分布と時間変化