2011年5月28日土曜日

論文ゼミ

5月26日の論文ゼミはSCさんがHung, C.-C.(2010)のThe effect of typhoon on particulate organic carbon flux in the southern East China Sea, Biogeoscinece (東シナ海南部の粒状有機炭素フラックスへの台風の影響)について発表した。東シナ海や南シナ海を勢力的に研究している台湾国立大学のグループの論文だ。セジメントトラップを使って台風直後の粒状有機炭素フラックスを実際に測定したという意味では貴重な論文だ。ただ、台湾北部で台風が無くても湧昇が起きているような海域で、台風前のデータは別の年のデータで本当に比較してもよいのかどうか疑問が残る。またディスカッションも混合と湧昇を区別しておらず、リモートセンシングデータの解釈等もあまり説得力がない。われわれのグループでも、Ekoさんが東シナ海の台風の基礎生産への影響についてすでに3報の論文を発表しているが、それについてもあまりしっかり議論されていない。
 また今日はようやく赤潮プロジェクトの報告書を書き上げ、夜には初めて名大の研究所・センター長の懇親会に参加した。みなさん、よく飲まれる。