2011年2月7日月曜日

大型クラゲ国際共同調査事業成果報告会

3月7日は大型クラゲ国際共同調査事業の成果報告会だった。これはエチゼンクラゲの発生状況を調べ、予測するための水産庁の事業で、水研センターがまとめており、自分も事業実施者としての参加している。昨年は幸いにしてエチゼンクラゲの発生数は少なく、被害もほとんどなかった。2002年から大量来遊が続いていたが、2008年と2010年だけは極端に少なく、これは黄海・東シナ海での発生が少なかったためとの報告があった。
 われわれも7月の長崎丸航海で、その少なさは確認していたため、そのことを報告した。またなぜ昨年は少なかったのかという疑問に、5・6月の低水温が関係しているという仮説が、2008年だけでなく、2010年にもあてはまったことを発表した。一方で2001年以前の水温はそれ以降の大発生時とそれほど変わりなく、水温以外におそらく富栄養化による餌の増加が関係し、実際に衛星で観測しているクロロフィル(植物プランクトン)が増加していることについても述べた。今年度からは中国での調査も開始され、ますます研究が進展することが期待がされるところである。

昨年はクラゲの発生少なくて、餌はあっても寒すぎたかな?