実は某原発の外の海での放射能の移動に関する委員会に出席していたことがある。海の粒子へ吸着した放射性物質の沈降に関するシミュレーションを行なう予定であった。しかし、実際にはほとんど研究費も無く、研究には程遠かった。これほどの事態までは想定できなかったとしても、問題が無かったあのような時にしっかりとした研究をせずに、今回のような非常時に対応はできないはずだ。有明海などの問題でも同じだ。普段からしっかりした状況把握に勤めることが必要なのではないか。スケジュールが会わないが、学術会議の海洋関連(SCOR)の分科会と海洋学会でも今回の海洋汚染について議論を始めるようである。
この騒ぎで中国からの留学生が、多くの人にお世話になって入学が決まったのに、残念ながら日本に来るのをあきらめてしまった。中国での報道にも問題があるかもしれないが、日本の安全神話が崩れている。