2011年4月5日火曜日

放射能による海洋汚染

 福島原発での海洋汚染の報道が多くなっている。高濃度の汚染水流入が止まらず、また低濃度の汚染水は海に流すことになった。海洋生物の汚染も心配される中、コウナゴで高い濃度が検出されたようだ。コウナゴは植物プランクトンや動物プランクトンなど比較的低次の栄養段階にあるので、影響が早いのだろう。生物濃縮はないという報道もあるが、おそらく放射性物質の生物濃縮に関して、これまで研究例はほとんど無いのではないだろうか。半減期の短いヨウ素はともかく、もっと長い元素がどうなるのかは調べていく必要がある。
 汚染水はすぐ拡散するからという報道も多いが、水は普通の人が思うほど混ざりやすくはない。高濃度の汚染水がどのように移動しているかは調べる必要がある。茨城のコウナゴということで、福島から流れ出した汚染水は南化していることもありうるだろう。茨城沖の海水が東京湾に流入している可能性は以前から指摘されており、時空間的に密なモニタリングが必要である。