16日から20日までエチゼンクラゲ関係で、釜山と青島へ。
釜山はPICESの日本海現状報告の執筆に関する会議だ。この報告書は日本海の呼称問題もあって、昨年秋にPICESが出版した報告書から落ちてしまった曰くつきだ。CREAMS-APで日韓露の6名(石坂、蒲生、Kuh Kim, CK Kang, Lovabov, Zuenko)からなるグループが結成されて、執筆作業について議論した。CREAMS-APまとめ役のKR Kimさんは始めるだけでさっさと帰ってしまった。私は一次生産関連について執筆することに、エチゼンクラゲもしっかりとハイライトになることが決まった。ロシアのウラジオストックでも2002年ぐらいからエチゼンクラゲがよく見つかったそうだ。結局呼称問題は今回は棚上げで、とりあえず報告書を作ることに専念することに。あとはPICESの政府レベルで議論してもらうという韓国人(Kuh Kim)の言うことも筋が通っている。
場所は、以前も泊まったことのある海雲台(ヘウンデ)のNovotel Ambassador ホテルだ。朝偶然(?)旧友のYS Suhさんと会うことができた。昼と夜は韓国人持ちではフグとバイキングに。バイキングで発酵させたエイ肉(ホンオチム)を食べる。噂にはかねがね聞いていたが。まずそのまま、確かにくさい。どうやって食べるのか聞いたら、豚肉等に重ねて食べるということで食べてみると臭みもほとんど無くなり、軟骨のコリコリ感がそれなりにおいしい。結構いけるではないか。
ホテルからヘウンデ海岸。
あまり人が写っていないが、夜中でもたくさんの人でにぎわっていた。
18日朝早く福岡経由で下関にいき、広島大学の上先生のやっているエチゼンクラゲのフェリー目視観測に同行。院生のXYJも一緒だ。結構大きくて快適な船だ。船員さんたちも皆さん親切だ。九州近くはミズクラゲが結構いる。夜光虫の赤潮も。その後対馬暖流。19日になって黄海に入って、怪しい雰囲気だったが、結局エチゼンクラゲは見当たらない。やはり黄海・東シナ海の水温が今年は(も)低いためだろうか。青島に近づくと2008年のオリンピックで問題となったアオノリがかなり浮いていた。エチゼンクラゲもこれと一緒に移動するのだろうか。
夜光虫(色素のない渦鞭毛藻の仲間)の赤潮
アオノリの海をゆく
宿泊は国家第一海洋研究所のある老山区のBlue Horizon (藍海)Hotelに。ここも以前CREAMS-APで宿泊したことがある。松本先生から紹介されていた若い中国人Rao Xianbingさんと会う。何と今度7月の長崎丸航海に乗ってくる中国海洋大学のXu Bochaoさんと友達だったので彼にも会うことができた。二人とも熱心で東シナ海の環境と衛星の利用について議論する。お昼はRaoさんのボスで名古屋大学で修士をとったJiaye Zangさんと。青島の海産物をたっぷりと(アサリやマテガイ、シャコなどなど)。今回は食べられなかったがが、中国はヒトデも食べるようでお店に並んでいた。Zangさんは、日本が懐かしいようで日本の研究をほめていたが、中国もすでに少なくとも機械では日本どころではない。研究所には高価な機械がずらっと並んでいた。あいかわらず中国ではこのブログが見れない。