私は昨年の航海の概要を話した。これまでの何回かの観測と同様に、NP比の分布がきれいに分かれていた。また衛星と比較するとかなり複雑な分布をしており、それと植物プランクトンの群集構造もある程度対応していそうだった。昨年の航海で新しく行なった鋤柄さんの沈降粒子測定や武田さんのケイ酸塩の連続分布やシリカの取り込み、森本さんの台風のシミュレーションなどの結果が興味深かった。乱流から見積もった栄養塩フラックスと沈降粒子が大体つりあっているのも面白い。今年の航海に向かって、さらに内容をつめていく必要がある。
名古屋大学宇宙地球環境研究所海洋学研究室(旧地球水循環研究センター衛星生物海洋学研究室)の 石坂丞二教授の活動に関する記録です。