2月14日は大型クラゲ国際共同研究成果報告会だった。この研究は今年度で4年目の一区切りで、来年度からの予算が心配だったが、おそらく事業は継続されそうとのことで一安心。この4年間はエチゼンクラゲの発生が少なかったが、ようやく、韓国、中国との国際協力もしっかり進み、モニタリング体制もしっかりし、長江河口沖で幼生が発見されるなど、進展があった。私たちの研究グループとしても、大型クラゲが最近あまり出ないことと春先の水温の関係が見えてきたことは大きな進歩である。一方で、水温によって餌とのタイミングの差が生まれることがその原因となるという仮説は現状では否定された形になったが、それはそれで仕方がない。もちろん我々の見ている植物プランクトンと、直接の餌である動物プランクトンは違う可能性もあるので、まだまだわからないことばかりだ。どうしてエチゼンクラゲが2002-2010年だけで出ていたのかを明らかにするべく、今後研究が継続されることが期待される。