2012年12月6日木曜日

伊勢湾航海

12月4-6日は三重大学の勢水丸で伊勢湾観測。寒波が来ていて風が強かった。
 伊勢湾では、表面採水すると何やらフワフワした塊と砂粒のようなものが。船で積んでもらった実態顕微鏡で見るとフワフワしているのは珪藻のChaetoceros sociles、ゼラチン質の中に群体が入っている。砂粒のようなのもやはり珪藻のCoscinodiscusと思われる巨大な円柱。湾口に近づくとフワフワの塊がドロドロした感じに。すでに増殖期が終わっているのだろうか。バケツの中でゼラチン質はいつまでもフワフワ浮いているが、ドロドロしたものや砂粒状のものはすぐに沈む。三河湾では、これらはあまり見られず、肉眼では見えないMesodinium rubraらしき繊毛虫が多い。これらは、衛星ではどう見えるのか、これらの生物の伊勢・三河湾の生態系の中での位置づけも面白そうなテーマだ。
 今回は北里大学の先生や学生さん、三重大学医学部の先生と一緒だった。勢水丸の方々には本当にお世話になった。風が強い中、学生も頑張って予定通りの観測ができてありがたい。
 前の晩は二等航海士のNさんと居酒屋で打ち合わせ。真珠貝、マンボウ、ウツボと伊勢の珍味がたくさん。

真ん中がC. sociles, 下がCoscinodiscus。100umのメッシュ上。