2010年1月21日木曜日

国際海色調整グループ(ブラジル)

 2010年1月18日から21日にかけて国際海色調整グループ(IOCCG)の会議に参加した。今回はブラジルのリオデジャネイロということで、ヒューストン経由で行き、帰りそれぞれ、36・38時間かかる長旅だった。
 IOCCGは、国際的に数多くの海色リモートセンシングセンサーがあげられる中で、それらをどう効率よく打ち上げ、運用していくかを議論する会議で、各国の宇宙機関が出資し、研究者とともに議論する場であり、世界各国持ち回りで開催されている。日本からは宇宙航空研究開発機構(JAXA)がお金を出していて、今回は地球観測研究センターの村上さんと私の二人が出席した。
 アメリカとECから宇宙機関としてNASAとESAやフランスのCNES、利用機関としてNOAAとJRCが強いが、その他、欧米の研究者が多く参加している。アジアでも、今年世界で始めての静止海色衛星を打ち上げる韓国やデータはあまり出てこないが多くの衛星をあげている中国、2機目の海色衛星を上げたインドなどの発言権が増しつつあり、2回失敗(5年予定が1年持たなかった)した日本はなかなか苦しい立場である。様々なワーキンググループの活動や宇宙機関の状況、トレーニングなどの議題が並び、なかなか英語の議論についていくのはアジア系のわれわれには大変である。ワーキンググループなどこのような場で活躍できる研究者を今後日本としても育てていく必要がある。
 リオは治安が悪いとガイドブック等にはあったが、変なところへ行かなければ何も問題ない。ただ飛行場周辺の町並は貧しそうで、会議の行なわれたリゾート地帯のコパカバ-ナビーチとのギャップは感じた。食事は肉とチーズが中心で、サンバのリズムでいくら踊ってもみんな太っていることは納得がいく。