2016年4月28日木曜日

論文

4月20日に博士の学生Zhuさんの論文が、Journal of OceanographyのOnline firstで公開されました。
Y. Zhu, J. Ishizaka, S. C. Tripathy , S. Wang , Y. Mino , T. Matsuno , D. J. Suggett (2016) Variation of the photosynthetic electron transfer rate and electron requirement for daily net carbon fixation in Ariake Bay, Japan.
この論文は、高速反復蛍光光度計と呼ばれる機械を使って、植物プランクトンの光合成電子伝達速度から基礎生産(炭素固定速度)を推定する論文で、有明海を対象海域としました。

また4月28日には、特任助教の富田さんの論文も公開されました。Hiroyuki Tomita, Tomoharu Senjyu, Masahisa Kubota (2016) Evaluation of air-sea sensible and latent heat fluxes over the Japan Sea obtained from satellite, atmospheric reanalysis, and objective analysis products.
こちらの論文は、日本海での大気海洋間の潜熱・顕熱を、衛星、大気再解析、客観解析のデータを使って推定した論文です。

ちなみに、Journal of Oceanographyは、現在私が編集委員長をやっている日本海洋学会の国際誌です。


2016年4月13日水曜日

ベトナムからのお客さん

 4月12・13日に、ベトナム海洋研究所の3名とベトナム宇宙プログラム長が、宇宙地球環境研究所(ISEE)を訪問してくれ、ミニワークショップ「宇宙からの海洋観測に関するベトナムと日本の共同研究に向けて」を開催しました。これまで私はベトナム海洋研究所を何度か訪ねて、衛星に関する講習会をしたことがあります。
 12日午前中は、まず、町田ISEE所長が研究所の紹介、ベトナム宇宙プログラム長のSon博士がベトナムの宇宙科学計画について、そしてISEEの田島教授が宇宙科学フロンティアリーダーシップについて紹介し、今後の宇宙科学計画での協力について議論しました。
 12日午後は、Huan博士がベトナム海洋研究所について、石坂がISEEでの海色研究に関して、kベトナム海洋研究所のSon氏がエルニーニョとベトナム沖の湧昇について、JAMSTECのSiswanto博士が南シナ海での植物プランクトンに関して、そして元水研の松村博士が以前ベトナム海洋研究所で行った講習や衛星データの漁業利用について紹介しました。また、今後の海洋関係の研究協力に関して議論しました。
 13日午前中は、富田特任助教が衛星を用いた熱と水フラックスのデータセットについて、ベトナム海洋研究所のChung氏が海洋研究所での海洋モデリングについてについて、そして相木准教授がISEEの大気海洋結合モデルについて発表しました。そして午後は、ISEEの雲レーダーと情報基盤センターの見学をしてもらいました。今後、ますますの研究協力が進むことを期待しています。


2016年4月11日月曜日

講義

4月11日から講義が始まりました。今年、研究室のゼミとしては、各学生の進捗状況報告・論文紹介の他に、I.S. RobinsonのThe unique applications of satellite oceanography (衛星海洋学の応用)を読むことにしました。その他に、石坂は工学部の1年生向けに大気水圏環境の科学(海洋学入門)を、相木准教授は博士前期課程の物理海洋学を教えます。