2011年7月30日土曜日

卒業生近況

最近、三名の卒業生から吉報が届いた。2月に遊びに来た2007年度修了のYEさんと、2003年度卒のYTさんは御結婚おめでとう。昨年末に結婚式を挙げたNMさんは赤ちゃんが出来たそうでおめでとう。2000年度卒のKHさんからのメールでは、赤ちゃんが1歳8ヶ月になって少し余裕が出てきたみたい。博士をとって韓国にいるYKさんはロシアのPICESに来るそうで、また会えます。マレーシアに行ったESさんは、仕事が忙しそう。

2011年7月25日月曜日

東シナ海調査2011

7月15日から25日に、長崎丸で東シナ海の韓国経済水域の調査を行なった。当初台風が心配されたが、東にそれてくれたので、1日揺れた日はあったが、ほぼ予定通りの内容が実施できた。大型クラゲはやはり今年は少なく、航海中ずっとXYJ君が目視観測を行ったが、通算で3匹しか確認できなかった。昨年、一昨年と捕獲できた場所でも一匹も見えなかった。一方でアオノリが広く分布しており、時には緑色の絨毯のように広がり、その中に浮遊ゴミが散らばっていた。このアオノリはしっかりと光合成もしているようだった。
ゴミ混じりの厚いアオノリの絨毯

今年は名大8名、九大6名、長崎大4名、富山大2名、韓国海洋研究院2名、韓国インハ大2名、華東師範大2名、中国海洋大1名、民間会社1名の合計28名と大人数だ。名大も初めての人が多く心配だったので、卒業生で調査会社K's Brainに就職したのMT君を派遣してもらったが、みんな忙しそうだった。私も採水やネット、他の観測などグループ間の調整や、借用してきた機器の運用など、正直今年は忙しかった。他の仕事も持ち込んだが、例年になく一切出来なかった。来年はいろいろと考えなければならなさそうだ。
今回の航海では名大のGCOEの中国ORT(On site Research Training)の一環で2名の学生が乗船した。彼らは海の研究者ではないが、作業を手伝い、他のグループのやっていることも熱心に勉強していった。
吉村船長(前面中央)は今年度で引退。長い間本当にお世話になりました。

時間を見つけて、長崎大時代に隠れ家だった懐かしい美肌の湯喜道庵へ。もっとゆっくりしたかったのだけど、30分の駆け足入湯。長崎大時代もよくやった。他にもお昼にやみつきジャワうどんを食べに、とくとくうどんにも行きました。また、船の片付けが終わって、みんなでこれも懐かしい時津のインド料理タージへ。何で長崎でカレーと思われるかもしれませんが、おいしいのです。

2011年7月11日月曜日

NOWPAP国内委員会

11日は東京でNOWPAPの国内委員会があった。委員長の福代さんが急遽欠席とのことで、副委員長の私が議長となった。今回は特に、9月のフォーカルポイント会合に向けて、HAB(有害藻類ブルーム、赤潮)、リモートセンシング、富栄養化評価のそれぞれの統合報告書に関して議論した。HABとリモートセンシングに関しては、6年前に作成した報告書の続篇で、主にそれ以降の進展についてまとめられた。富栄養化に関しては、富山湾で行なった例をもとに各国で行なわれた評価をまとめたものだ。富栄養化では今後物質循環を考えてモデルを取り入れた評価法について考慮していくこととなった。別途多様性も増え、少ない予算で活動が増える一方だ。8月初めには専門家会合もあり、この内容を国際的議論することとなる。

2011年7月8日金曜日

長崎丸荷出し他

今日は午後に長崎丸の荷出しということで、朝から三重大学に行ってFRRFとFluoroProbeと呼ばれる機器を借用してきた。FRRFは蛍光を用いて植物プランクトンの活性と基礎生産を推定する機械で、国産のこの機器はもともと名古屋大学の私の前任の才野さんがプロジェクトで作成したものである。FluoroProbeはやはり蛍光から植物プランクトンの分類群を分ける機械で、これは外国製だが最近国産でも同様のものが出たため今回はそちらも借用して比較するつもりである。なかなか面白そうな機械だ。
帰ってからは教員会とGCOEの会議があって、その間には荷出しが終わるはずだったが、某運送会社の手違いでコンテナの到着が遅れ、みんなは3時間も待ちぼうけだった。ひどい話である。毎年荷物が増えてきて、コンテナは一杯だ。

2011年7月6日水曜日

伊勢湾観測1107

急遽、伊勢湾観測に行くことになった。5日が主に三河湾、6日が伊勢湾西側である。先月と比較すると思いのほか、透明度もよく植物プランクトンは少ないようだ。木曽三川河口では塩分が非常に少ないのなく、天気もよいのにどうして、こんなに植物が増加していないのだろうか。
白い円盤を沈めて測定する透明度。今回河口としては意外によく見えた。

2011年7月1日金曜日

英語の読み方

 お昼時に英語の話になり、私がアメリカの大学の英語学校で習った時の話になった。私は留学時にTOEFLで成績が足りなかったため夏休み中、英語学校に捕まった。この時は辛かったが、後か考えるとアメリカの大学での勉強の仕方をしっかり教えてもらった大切な時期であった。
 特に英語の読み方に関しては、その時の教科書Opportunity for Skillful Reading (I.L. Joffe著)が出てきた。ここで大切なのは、PQ3Rと呼ばれる方法だ。
 Prepare(準備する):タイトル、序文、要約、結論、章ごとの質問、サブタイトル(タイトルや他のサブタイトルと関連づけ、サブセクションの内容を想像する)、各段落の始めの文を積極的に読む。
 Question(疑問を感じる):サブタイトルを疑問のかえる。サブセクションの内容を考える。
 Read(読む):疑問の答えを見つけるように読む。
 Recite(暗証する):目を離して何を読んだのか記憶からたどり直す。
 Review(再検討する):サブタイトルを見直す。サブセクションの内容を自分で問い直す。
 このような読み方は、趣味の雑誌などを読む時には自然とやっていることだが、日本の大学でそれを教えてもらったことはないし、いわゆる勉強でそれをやるという考えも無い。しかし、アメリカの大学ではこれを知っていないと、分厚い教科書を何冊も読ませられる授業では到底ついていけない。日本の大学でなぜこれを教えてくれなかったのか疑問に思ったぐらいだ。
 ぜひ、この読み方は習得してほしい。